2022 Fiscal Year Annual Research Report
脳卒中超急性期リハビリテーションの効果検証と新たな治療戦略の開発
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20K11269
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Research Institution | Niigata University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
玉越 敬悟 新潟医療福祉大学, リハビリテーション学部, 講師 (30632658)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 脳卒中 / 超早期運動 / 運動機能評価 / 梗塞巣 |
Outline of Annual Research Achievements |
大脳皮質虚血(CIS)ラットを対象に、虚血後6時間の超早期運動が炎症性因子に及ぼす影響を検討した。実験群はCIS後非運動群(CIS)、SHAM、CIS後超早期トレッドミル運動実施群(CIS+VET)とした。CIS+VETは、CIS後6時間目に60分間のトレッドミル運動を行った。CIS後4時間目と8時間目にラダーテストとロータロッドテストを用いた運動機能評価を行った。CIS後10時間に脳を摘出し、梗塞巣体積と炎症促進因子を解析した。炎症性因子の解析には、IL-1bとTNF-bのタンパク質発現量をELISAで測定した。また、ケモカイン遺伝子、インターロイキン遺伝子、腫瘍壊死因子遺伝子、その他炎症関連遺伝子をRT2 Profiler PCR Arrays(QIAGEN)を用いて分析した。解析部位は梗塞巣とその周辺部とした。CIS+VET群の梗塞巣体積は、CIS群に比べ有意に高かった。TNF-bのタンパク質発現量は、SHAM群と比較してCIS+VET群で高値傾向を示した。IL-1bは全群で有意差はなかった。CIS+VET群の炎症関連遺伝子は、CxCr1、Tnfsfl4、Ccl5、Ccr3、Cd40lgの増加とCxcl11、Cxcr5、IL11、IL7、Ccl20、Ccl9、Cxcr2の低下がみられた。CIS後の超早期運動による梗塞巣拡大は、ケモカイン系を中心とした炎症関連因子の発現の変化が関与していると考えられる。
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Research Products
(2 results)