2022 Fiscal Year Research-status Report
足・足趾の各筋による3次元関節運動の定量化とそれを用いた新規トレーニング療法開発
Project/Area Number |
20K11284
|
Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
渡邉 耕太 札幌医科大学, 保健医療学部, 教授 (50404629)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
|
Keywords | 足部運動 / 3次元解析 / 生体力学研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究計画に沿って、足の各筋の機能をThiel法固定献体足を用いて3次元的に評価した。本研究は、いままで概念的に理解されていた足部筋が生じさせる足や足趾運動について、定量的・3次元的に評価を行ったという点で新規性がある。この成果について学会発表と英文ジャーナルに投稿し、2022年版に採用された(Negishi K, Watanabe K, et al.Foot Ankle Surg2022;28:1040-1044)。 基礎的研究から得られた知見をもとに、新規の足部トレーニング法を考案した。このトレーニング法の開発コンセプトは、現在行われているものと比べ、より簡便で、かつ効果が高いということである。さらに、その特徴としては足の内在筋と外在筋を明確に分けてトレーニングをするという点である。肩や体幹などの他の部位では、既にそのような概念でのトレーン具法が存在する。今回の研究で、足について本特徴をもつトレーニング法を開発するという点で新規性がある。 その効果をヒトで検証するべく研究を進めた。現在広く行われ、基礎研究も多いshort-foot-exerciseと比べ、新規トレーニング法は筋収縮をより動員するという成果を得た。この結果は学会で発表し、論文作成を行っている。 以上のように、現在までは概ね研究計画通りに進んでいると考えられる。 今後は新規トレーニング法が実際にヒトで効果をもたらすかを検証していく予定である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
献体と生体を用いて足部の筋機能を解析し、それらの成果を英語論文として投稿・採用された。さらに、その知見を用いて新規足部トレーニング法の開発を行った。これについても、学会発表を行い、論文作成を進めている。 以上から、作成した研究計画にほぼ沿った進捗状況と考えられる。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後の課題は、開発した新規トレーニング法が実際にヒトで効果をもたらすかを検証することである。そのためには対象において新規トレーニングを行ってもらい、筋力や運動パフォーマンスの改善があるかどうかの研究を進める。検証には比較対照群の設定も必要である。 対象のリクルートと効果の検討項目、検討・計測に必要な機器の準備を進める。 それらのデータは適宜学会などで発表予定である。
|
Causes of Carryover |
コロナ禍による研究遂行自粛期間があり、次年度使用額が生じた。 使途として学会参加が考えられる。
|