2020 Fiscal Year Research-status Report
Effect of rehabilitation on the white matter and evaluation of motor function using 3D motor analysis in the rat model of cerebral infarction.
Project/Area Number |
20K11295
|
Research Institution | Tokoha University |
Principal Investigator |
熊田 竜郎 常葉大学, 保健医療学部, 教授 (00402339)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森下 紗帆 常葉大学, 健康プロデュース学部, 助教 (30614010)
梅村 和夫 浜松医科大学, 医学部, 教授 (40232912)
吉川 輝 昭和大学, 医学部, 助教 (90737355)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 脳梗塞 / リハビリテーション / 白質 |
Outline of Annual Research Achievements |
1.運動皮質と関連する軸索路が走行する白質の解析: 脳内の特定の神経活動が白質のミエリン鞘に変化を起こすことが近年明らかにされている。本研究課題では脳梗塞やその後の運動処方が白質に及ぼす変化について調べている。障害後の白質内のミエリン鞘の変化を詳細かつ定量的に調べるためには、軸索路における白質と各部位の微細形態を丁寧に調べていく必要がある。まずは両者を別々の実験系で撮像後時間を掛けて解析していく方針を立てて検討始めていたが、代表者が客員研究員として在籍する大学にて光-電子相関顕微鏡法の開発されたこともあり、我々は同一標本にある白質のマクロ像と微細構造を合わせて比較検討できる手法を確立することを目指した。具体的には、光-電子相関顕微鏡法による観察するための試料の固定法・染色法を含む標本作製や観察法の条件検討を実施した。その結果、上記の目的を遂行するための系を確立することができた。
2.三次元動作分析による「動作の速度因子」に基づく運動評価: 脳機能の障害を脳神経回路のレベルで知るためには、脳内の局所的な神経回路の異常とそれに対応する動物の運動機能の違いの対応付けをしていくことが重要である。近年、遺伝学的な手法の発展により様々な局所的な神経回路に変化(異常)をもつモデル動物の確立が大きく進歩している。一方、モデル動物の動作の分析法については大きく遅れている。我々はリハビリテーション領域の特色を生かし、三次元動作分析法による動物の運動機能の詳細な定量化をできる系の確立を目指している。今年度は、高速での撮像系のセットアップと、その画像データを用いた定量的な解析法の発展をさせることができた。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
COVID-19の影響による研究自体への制限があったが、概要にも示した方法論の変更することで、他地域ではなく、近隣施設での共同研究利用施設を利用する対応を取れることができ、概ね当初計画したとおりの研究を実施できたと考えている。
|
Strategy for Future Research Activity |
1.運動皮質と関連する軸索路が走行する白質の解析: 前述の通り、白質の解析に光-電子相関顕微鏡法を用いることとした。昨年度の研究を通して手法の確立としての見込みはついてきたが、新しい手法もであり得られた画像(特に電子顕微鏡像)についての検証は慎重を期す必要がある。この検証と手技的な改良を行いつつ、今後は実験モデル動物での解析に発展させていきたい。 計画3.三次元動作分析による「動作の速度因子」に基づく運動評価:時間解像度を上げて記録・解析できるシステムへと発展させてきている。この系を用いて運動皮質梗塞モデルラットの動作異常を広く定量的に捕らえられるようにしたい。
|
Causes of Carryover |
研究実績の概要に述べたように、COVID19への対応とそれに伴う近隣施設での共同研究の発展に伴い使用額の変更が生じた。今後、研究計画で述べたように光-電子相関顕微鏡法を用いて解析する。
|
Research Products
(2 results)
-
[Book] Granule Cell Migration and Differentiation, In: Manto M., Gruol D., Schmahmann J., Koibuchi N., Sillitoe R. (eds) Handbook of the Cerebellum and Cerebellar Disorders2021
Author(s)
Komuro Y, Fahrion JF, Foote KD, Fenner KB, Kumada T, Ohno N and Komuro H
Total Pages
33
Publisher
Springer
ISBN
978-3-030-23809-4
-