2021 Fiscal Year Research-status Report
フレイル・サルコペニアを合併する慢性呼吸不全患者に対する新たな介入戦略の構築
Project/Area Number |
20K11299
|
Research Institution | Hyogo University of Health Sciences |
Principal Investigator |
玉木 彰 兵庫医療大学, リハビリテーション学部, 教授 (70269851)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 晋 京都大学, 医学研究科, 特定准教授 (40378691)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 慢性閉塞性肺疾患 / フレイル / サルコペニア / 呼吸リハビリテーション |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はでは、世界的に患者数や死亡率が上昇している慢性閉塞性肺疾患(COPD)について、本邦のCOPD患者においてフレイル・サルコペニアを合併している割合がどれくらいかを多施設共同によって調査し、さらに標準的な呼吸リハビリテーションの反応性を評価することで、それらの症例に対する新たな介入方法を提案することを目的に研究を進めている。 そのため昨年度より全国の協力施設から症例登録をしてもらうためのシステム(Survey Monkeyを利用)を構築し、日常診療で担当しているCOPD患者のデータを登録してもらい、データの収集を行ってきた。 2021年度もオンラインを利用して研究協力者と打ち合わせを何度か行い、症例登録数の増加に努めた。協力施設数は徐々に増加しているもものの、また全体的に登録症例数は目標値には達していない。そのため、本研究による結果を発表できる程の成果は2021年度には得られていない。 ただし本研究の一部である外来安定期COPD患者におけるサルコペニアの有病率を調査したところ、アジア人を対象としてサルコペニア診断基準(2019)を用いると34.8%と地域在住高齢者に比べ、かなり高い有病率であった。 今後も継続してデータ収集に努めるが、特に新型コロナウィルス感染症の影響もあり外来患者のデータ数が増えていないため、それらが今後の検討課題となっている。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2020年度から続いている新型コロナウィルス感染症の影響を受け、COPD患者に対するリハビリテーション実施が全国的に減っていることや、研究活動に対する制限なども認められる。今後はそれらに対する対策を考え、データ収集に努める予定である。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後も2020年度に構築したSurvey Monkeyを利用した症例登録システムを使い、症例数の増加に努める予定である。また協力施設数の増加については、再度オンライン説明会などを実施することで対応する。今後も新型コロナウィルス感染症の影響を受けるようであれば、研究期間の延長も考慮する。
|
Causes of Carryover |
2020年度に備品の調達は完了しており、2021年度は研究継続に必要な消耗品をなどで研究費を使用する予定であった。しかし新型コロナウィルス感染症の影響により研究が大幅に遅れたことから、それに伴う消耗品の購入も大きく減少したこと、また参加予定であった学会が全てオンライン開催となり、さらに国際学会への参加ができなかったこともあり、旅費の支出がなかった。2022年度はコロナ感染症の状況をみながら、消耗品や旅費等を計画的に支出する予定である。
|