2020 Fiscal Year Research-status Report
障害者を対象とした機械学習による生活活動分類と身体活動を促す質的介入プログラム
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20K11305
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Research Institution | The University of Electro-Communications |
Principal Investigator |
大河原 一憲 電気通信大学, 大学院情報理工学研究科, 准教授 (30631270)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
稲山 貴代 長野県立大学, 健康発達学部, 教授 (50203211)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 機械学習 / 活動分類 / 障害者 |
Outline of Annual Research Achievements |
日本では、障害者の人口増加と寿命延伸に伴い、障害者における生活習慣病発症・重症化予防が喫緊の課題となっている。そのため、障害者の健康を増進させる効果的な身体活動支援プログラムの開発が必要とされているが、障害者を対象とした疾病予防・健康増進に関する研究は極めて少ない。本研究は、障害者を対象に、1)様々な生活活動における活動強度レベルを測定し、健常者と比較する、2)慣性センサーによるデータから複数の機械学習法を用いて最適な生活活動分類法を構築する、3)生活活動パターンを可視化するアプリケーションを開発し、それを利用した身体活動促進支援プログラムを提案することを目的に進めている。身体活動の「質」を評価する生活活動分類法を確立することで、障害者の身体活動の維持・増加に効果的な支援プログラムの開発が期待できる。初年度は車椅子使用者の様々な生活活動(安静座位、PC活動、調理、掃除、もの運び、車椅子移動など)における活動強度について検証した。その結果、脊髄損傷を有する車椅子使用者は、各活動種目の活動強度が健常者と比較して低いことが示唆された。また、最適な機械学習法を選定するためのベースとなる検証として、複数の機械学習法(ランダムフォレスト、ニューラルネットワーク、サポートベクターマシン)およびそれらを組み合わせたアンサンブル法の推定精度について既存のビックデータを用いて比較し、先行研究と同程度の結果が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、被験者を対象とした実験の実施に大きな制限があった。そのため、当初予定していた実験ができなくなった一方で、活動分類法のアルゴリズムの検証については進めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目も被験者を対象とした実験が遂行できるか不透明である。そのため、機械学習による身体活動分類法のアルゴリズム確立を主に検討を進めていく。また、身体活動の促進を支援するアプリケーションの開発も開始する。
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Causes of Carryover |
当該年度は社会状況により被験者実験が困難であり、次年度以降に実施を持ち越したため。
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