2021 Fiscal Year Research-status Report
New treatment for meniscus tears: focusing on morphologies and functions using with 3-D images.
Project/Area Number |
20K11310
|
Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
田島 吾郎 岩手医科大学, 医学部, 特任准教授 (90382605)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
丸山 盛貴 岩手医科大学, 医学部, 特任講師 (50611018)
菅原 敦 岩手医科大学, 医学部, 助教 (70740611)
及川 伸也 岩手医科大学, 医学部, 助教 (40788717)
土井田 稔 岩手医科大学, 医学部, 教授 (60237170)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 半月板 / 解剖 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究計画通り、学生実習用屍体(ホルマリン固定)を用いて膝関節の詳細な肉眼解剖を行い、内側、外側 半月板の根部、外側半月板の重要な安定化機構と考え られている半月大腿靭帯の走行や付着部の形態を明らかにした。また半月板に造影剤を塗布し、半月板根付着部をマーキング、 屍体膝をCTスキャナーで撮像した。専用ソフトウエアを用いて、3Dイメージ を構築し、各付着部の特徴的な骨形態を明らかにし、3Dイメージ上での各付着部の面積、中心の座標位置などを計測 、三次元上での付着部位置を明らかにした。上記研究結果は2020年度英文雑誌に投稿受理され、発表した。また上記研究結果を依頼総説として2021年度和文雑誌に投稿し、発表した。 さらに今年度は、まずブタ膝を用いて関節内に造影剤を注入し、様々に撮像条件を変えることで、CTスキャナーで半月板を造影剤の陰性像として、鮮明な3Dイメージを構築できることを確認した。しかしチール法固定による高度臨床解剖用屍体検体が様々な事情で十分に確保できず、従来から行なっていた解剖研究も並行して行なった。半月損傷を引き起こす前十字靭帯損傷の移植腱として、最近注目されている大腿四頭筋腱の詳細な肉眼解剖、MRI、CTを用いた3Dイメージにより、その形態や構造を明らかにし、これを現在英文雑誌に投稿中である。また習慣性膝蓋骨脱臼の際の重要な制御構造の一つである内側脛骨膝蓋靭帯の詳細な肉眼解剖、CTを用いた3Dイメージにより各付着部の骨形態と、3Dイメージ上での各付着部の面積、中心の座標位置などを解析し 、三次元上での付着部位置を明らかにした。これも現在英文雑誌に投稿中である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究開始当初は研究計画通り、学生実習用屍体(ホルマリン固定)を用いて膝関節の詳細な肉眼解剖を行い、その研究成果を得たが、関節内に造影剤を注入し、CTスキャナーで撮像して半月板を造影剤の陰性像を捉えることが難しく、また高度臨床解剖用屍体(チール法固定)の検体数が様々な事情で確保できなかったため、ブタ膝を用いて様々な条件を変えて試行せざるを得ず、研究計画は全体としてやや遅れた。
|
Strategy for Future Research Activity |
高度臨床解剖用屍体(チール法固定)を用いて、関節内に造影剤を注入し、CTスキャナーで撮像 して半月板を造影剤の陰性像として3D イメージを構築する。脛骨に軸圧を負荷した荷重正常膝モ デルを作成し、損傷半月板の動態を3Dイメージで詳細に観察する予定である。 高度臨床解剖用屍体(チール法固定)の検体数が今年度も少なかった場合、ブタ膝モデルを用いた実験や、学生実習解剖用屍体(ホルマリン固定)を用いて半月板の動態に影響を及ぼす周囲、特に関節包に注目した従来から我々が行なってきた手法での解剖研究も並行して行う予定である。
|
Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの拡大による影響で、学会出張等が中止もしくはweb開催になったため残額を生じた。また実験計画が遅れ、昨年購入予定であった実験器械を購入でき なかったため、今年度購入する予定である
|