2021 Fiscal Year Research-status Report
Does combined aerobic and resistance exercise training decrease excessive blood pressure elevation during resistance exercise in older adults?
Project/Area Number |
20K11311
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Research Institution | Ryutsu Keizai University |
Principal Investigator |
大槻 毅 流通経済大学, スポーツ健康科学部, 教授 (20375372)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 運動時血圧 / 有酸素性運動 / 抵抗性運動 / 低強度運動 / 地域在住高齢者 / 動脈スティフネス / 運動習慣 |
Outline of Annual Research Achievements |
地域在住の中高齢男女を運動群と対照群に分け,運動群には有酸素性運動(ウォーキング,65~75%最大心拍数,30分間,週3回)と低強度抵抗性運動(自体重およびゴムチューブを用いた下肢の筋力トレーニング[スクワット,ランジ,カーフレイズ,ヒップエクスション],8~10回,2~3セット,週3回)の複合運動トレーニングを6週間にわたり行わせ,その前後に抵抗性運動時(アームカール,20%および40%最大挙上重量×各10回×2セット)の血圧測定,最大酸素摂取量測定(有酸素性能力の評価),10回椅子座り立ちテスト(筋力・筋持久力の評価)等を行った.対照群には,研究実施期間に生活習慣を変えないように指示したうえで,運動群と同じタイミングで各種の測定を行った.その結果,運動群では運動時血圧の低下が認められた.この結果から,有酸素性運動と低強度抵抗性運動による複合トレーニングは抵抗性運動時の血圧上昇を抑制すると考えられた.
前述の介入期間の前後に早朝空腹時の静脈血を採取し,酸化ストレスの指標である活性酸素代謝産物(derivatives of reactive oxygen metabolites, d-ROMs)および抗酸化能の指標である潜在的抗酸化能(biological antioxidant potential, BAP)の測定を行った.しかしながら,トレーニング前後の値に有意差は認められなかった.従って,複合トレーニングによる運動時血圧の上昇抑制に酸化ストレスまたは抗酸化能が関与するとは言えないという結果であった.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究で設定した3課題(課題Ⅰ[令和2年度/複合トレーニングが運動時血圧に及ぼす影響],課題Ⅱ[令和2~3年度/複合トレーニングが運動時血圧に影響を及ぼすメカニズム:酸化ストレスおよび抗酸化能に着目した検討],課題Ⅲ[令和3年度:複合トレーニングによる抵抗性運動時の血圧低下のタイムコース])のうち,課題ⅠおよびⅡを計画通りに実施できた.課題Ⅲは実施できていないが,令和2年度はコロナ禍で介入研究を実施できず,予定になかった横断的研究を実施したことを考えると,本研究は概ね順調であると言える.
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Strategy for Future Research Activity |
令和4年度は,同3年度に実施予定であった複合トレーニングによる抵抗性運動時の血圧低下のタイムコースについての検討を実施する.また,これまでの研究成果をとりまとめ,論文発表を行う.
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