2023 Fiscal Year Research-status Report
Advanced analysis and applications on sports doping drugs
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20K11325
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Research Institution | Fukuyama University |
Principal Investigator |
北浦 孝 福山大学, 経済学部, 教授 (00143868)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | COVID-19 / Python / ディープ・ラーニング / パリオリンピック・パラリンピック / ChatGTP / Gemini / 大麻問題 / AIプログラム |
Outline of Annual Research Achievements |
新型コロナウイルス感染症の世界的流行は今年に入って縮小傾向にあるものの、感染は依然として続いており、研究活動にも影響を及ぼしている。円安の影響で日本経済に打撃を与え、研究費用の支出増加につながっている。さらに、ロシアのウクライナ侵攻やイスラエルのガザ侵入は、世界の政治的安定を脅かし、研究の国際交流にも障害をもたらしている。それらはスポーツ界にも暗い影を落としているが、昨年3月には野球のWBCが開催され、日本が優勝して多くの日本人に勇気を与えた。幸いにも、その大会はドーピング問題がなく、クリーンなイベントとして高く評価された。しかし、情報を検索すると若いアスリートの薬物乱用が増加しており、特に大麻使用による刑事事件の発生が我が国でも問題となっている。これらは米国デンバー(ACSM)や東京(体力医学会)での学会に参加し、ドーピングに関する情報交換の結果収得できた事柄である。新型コロナの問題が解決に向かう中、スポーツ大会の平常開催が増えることから、これらの大会に向けたドーピング規制薬物の情報収集と防止対策が今後さらに重要な活動となる。一昨年暮れから始まったマイクロソフト社のChatGPTを利用したAIプログラムの進化は、CopilotやMonicaといった補助アプリを通じてPythonプログラムの改善に貢献してきた。Google社の新しいAIプログラム開発にも影響を与え、PerplextyやGeminiアプリとして既に活用されており、今後の研究の進展が大きく期待される。今年度は研究のまとめに注力し、医学や薬学のビッグデータ解析とディープラーニングを組み合わせた総合的な解析基盤を整理する事が重要である。2024年度はパリでオリンピック・パラリンピックが開催され、これまでの研究成果の有効性が明らかにされる事が期待できる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
今年度も、一昨年度以来継続している新型コロナ(COVIC-19)の感染拡大は収まらず、多くの教育・研究活動に支障をきたしている。しかし、完全ではないものの一時的に移動制限が解除される機会が増え、試合会場での集団的な応援も徐々に許可がされつつある。しかし、予想外の円安という経済状況が年度初めから発生し出張費の支出増加や物価の高騰という環境を作り出した。前年度より、学会参加は可能になったものの十分ではなく研究に関する情報収集のための学会参加や資料収集のための活動は制限され、十分な活動を行う事が出来なかった。そこで、昨年度同様に情報収集のための人的サポートを得て、引き続いて高次機能としてのディープラーニングを可能にするシステム設計とプログラミングの開発と改善に専念する予定であったが、人的サポートが得られず研究活動が停滞した。また、今年度が雇用契約の終了期であったため後任人事の募集に時間が費やされたことと職場での学生の大麻事件が発生し、その対応に多くの時間が消費され研究に専念できないという状況に陥ってしまった。 一昨年末から始まったマイクロソフトのChatGTPと言うAI用のソフトの公開により、その有効性を確認し、今年度は、これまでの研究成果を活用し、より広い範囲のデータベースを確保するためのPythonでのプログラミング設計のさらなる改良を部分的に行った。これにより、ChatGTPの有効活用が可能であることが分かり、これまで行ってきた研究データをWeb解析だけでなく医学や薬学での研究資料として活用できる汎用性の高いプログラムの構築と改善を引き続き行い進行中である。またGoogle社の新しいGeminiというAIプログラムの有効性も同時に検討中である。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は新しい研究機関での研究協力員として研究活動に専念する事が可能になったので研究テーマの最終のまとめを行う予定である。 最近は駅伝やマラソンなどの持久性スポーツでの高速化が進んでいるが、その中で多くの優秀な選手を送り出してきたケニアなどの選手のドーピング薬の使用が話題となっている。これらの中では、造血作用に関係するEPO(エリスロポエチン)に関するものが多く、貧血との関係から注意が必要である。ディープラーニングの技術が急速に進んでいることからマイクロソフト社のChatGTPやCopilotの活用とGoogle社のGeminiの活用は研究分野だけでなく、薬物の適正使用と新しいドーピング薬に対する防止策の準備上極めて重要な機能を発揮する事が期待出来る。また、海外への移動規制が大きく緩和されてきたので海外での学会参加による新しい情報の収集が可能であり、大谷選手を始めとした日本人の多くの選手が活躍する分野での情報収集は、新型コロナ問題で遅れた研究成果の取得を回復させる大きなきっかけとすることが可能である。次回のパリオリンピック大会に向けた情報収集と分析に集中し成果をまとめる。また、社会問題化しつつある若いアスリートの薬物乱用(特に大麻問題)やオーバードーズ(過剰摂取)と言った社会問題についても薬物の適正利用という観点から原因と対策を考察し、スポーツの健全化に務める。
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Causes of Carryover |
1,304,373円と言う額であるが、最終の次年度に有効活用したいので無駄な0円調整を避けた。翌年度は、新型コロナ感染対策が更に緩和されると予測されているので、これまで以上に情報収集や学会等への参加での旅費使用と研究補助者の活用を行い、遅れている研究を挽回する為に研究費を使用する
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