2021 Fiscal Year Research-status Report
サッカーにおける糖代謝と競技パフォーマンスとの関連及び新規糖質摂取法の介入効果
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20K11333
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
上田 真也 岐阜大学, 教育学部, 准教授 (40616926)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中原 英博 森ノ宮医療大学, 保健医療学部, 教授 (90514000)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | サッカー / 糖代謝 / 13C |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度は、新型コロナウイルス感染症拡大の影響により、測定予定であった試合の中止が相次いだため、サッカー競技中における血糖値および糖代謝動態の変化が競技パフォーマンスに与える影響について検討することが出来なかった。従って、2年目である2021年度に、当該テーマについて取り組んだ。対象は、大学体育会クラブに在籍する男子サッカー選手とした。持続血糖測定器を用いて、サッカー競技中における血糖値の変化を測定するとともに、競技前後およびハーフタイムには、13C-グルコースを用いた糖代謝量の測定および血中乳酸値の測定を行った。また、ウェアラブルGPSトラッキングシステムを使用して、総走行距離・高強度ランニング距離(時速15km以上の走行距離)・心拍数等の変化を計測した。さらに、戦術または技術的評価については、ビデオカメラを用いてサッカー競技中の映像を撮影し、日本サッカー協会公認指導者ライセンスを有するサッカー指導者が分析を行った。その結果、血糖値および血中乳酸値については、競技開始時からハーフタイム時にかけて有意に上昇したが、血中乳酸値については、競技終了時の値がハーフタイム時に比べて有意に低値を示した。また、13C-グルコースを用いた糖代謝量については,競技開始時からハーフタイム時までは有意に上昇し、競技終了時には、競技開始時と同程度の値に戻った。さらに、競技後半の13C-グルコースを用いた糖代謝量の変化量とボールタッチプレー回数の変化量との間には、有意な中程度の相関関係を認めた。本年度の成果を受けて、最終年度には、当初の予定通り、新規糖質摂取法であるSleep-Low法の介入がサッカー競技中における糖代謝動態の変化および競技パフォーマンスにもたらす効果について明らかにする。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度は新型コロナウイルス感染症拡大によって、測定予定であった試合の中止が相次いだが、2021年度はその遅れを取り戻すべく、積極的にデータ取得に努めることができた。
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Strategy for Future Research Activity |
最終年度は、当初の予定通り、新規糖質摂取法であるSleep-Low法の介入がサッカー競技中における糖代謝動態の変化および競技パフォーマンスにもたらす効果について明らかにするべく、当該テーマに取り組む。
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Causes of Carryover |
初年度予定していた測定ゲームの中止が、2年目にも影響した。最終年度は、本研究に欠かせない13C安定同位体分析機器も購入できており、円滑にデータ取得に取り組める。
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