2022 Fiscal Year Annual Research Report
テニスにおける打球のスピードと回転数がラリーの展開に及ぼす影響
Project/Area Number |
20K11338
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Research Institution | National Institute of Fitness and Sports in Kanoya |
Principal Investigator |
高橋 仁大 鹿屋体育大学, スポーツ・武道実践科学系, 教授 (50295284)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
村上 俊祐 鹿屋体育大学, スポーツ・武道実践科学系, 講師 (80835299)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ゲームパフォーマンス分析 / トラックマン / 打球スピード / 打球の回転数 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的はテニスのゲームにおける前後の打球の相互の関係性について,打球のスピードと回転数から明らかにすることである.2022年度は,これまで研究代表者らが取得してきた打球データを用いて,様々な状況とサービスのスピードと回転数の関係について詳細な分析を行った.また,本研究全体の総括の一部として,これまでのテニスのパフォーマンス分析についての研究レビューを行った. テニスのゲームにおいてはスコアの状況や相手との関係によって,サービスのスピードや回転数,コースを変化させる.その傾向について実際のゲームの結果から詳細な分析を行なった.ハードコートで行われたATPチャレンジャー大会のシングルス14試合を対象に分析を行った.対象とした選手は右利きの男子プロテニス選手20名であった.分析の結果,1stサービスにおいてスピードが速く回転数が少ないサービスほどACEになりやすいがIN率が下がる,Dワイドコースはスピードが遅く回転数が多い,DセンターやAワイドはスピードが速く回転数が少ないという結果が示された.2ndサービスにおいては,対戦相手のバックハンド側に打つ割合が多く,フォアハンド側に打つ際にはスピードの速い打球を用いて主導権を握られない戦略が用いられていることが明らかになった. テニスのパフォーマンス分析に関する研究レビューでは,2000年以降に発表されたテニスのperformance analysisに関する研究を,データ収集の方法に着目してレビューした結果,90件の論文が対象となった.データ収集の方法はprimayなものとsecondaryなものに大別され,さらにtracking, video recording, data mining, the observation of coaches, internet, broadcastingの6つのカテゴリーに分類された.
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