2020 Fiscal Year Research-status Report
方向転換能力の評価指標としてのCODdeficitの有用性に関する研究
Project/Area Number |
20K11339
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Research Institution | Saitama Prefectural University |
Principal Investigator |
八十島 崇 埼玉県立大学, 保健医療福祉学部, 准教授 (00435091)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 方向転換能力 / COD deficit / 走速度 |
Outline of Annual Research Achievements |
走方向を素早く転換し移動する能力(方向転換能力)は、スポーツ選手に必要不可欠な能力である。また、方向転換能力は直線走能力や下肢パワー発揮、方向転換技術の影響を受け、これらの要素を包含した能力だと言われている。本研究は、方向転換走タイムと直線走タイムとの差から得られるCOD deficit(方向転換減損)が方向転換能力を的確に評価できる指標かどうかを明らかにすることを目的としている。 研究開始の段階で2020年度は、COD deficitの良悪が方向転換走の速度変化特性とどのように関係するかを方向転換走タイムの良悪と併せて検討する予定でいた。しかし、新型コロナウィルス感染症の影響により、大学内研究施設の使用や学内への入構が制限された。加えて、方向転換走の速度変化特性の測定に使用することを想定していた測定機器の変更をせざるを得ない状況になってしまった。したがって、これらの理由から実験計画が当初より大幅に遅れてしまい、本年度は新たに使用する測定機器の選定と調整及び測定精度を確認することに留まった。 方向転換走の速度変化特性の測定については、新たに導入する機器の測定精度を確認し、実験実施の目途を立てることができた。次年度は、2020年度に予定していた内容(COD deficitと走速度特性の関係の検討)とともにCOD deficitと下肢パワー発揮特性の関係についても検討していく予定である。これらの検討を実施することができれば、研究開始時の計画どおり進行することになり、当初の遅れを取り戻すことができると考えている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
新型コロナウィルス感染症の影響によって大学構内への入構や研究施設の使用が制限され、また本来予定していた測定機器の変更により、研究の進行に大幅な支障をきたしてしまった。新たに導入することになった測定機器については2020年度内に測定精度の確認ができ、本研究の検討において不可欠な方向転換走の速度変化特性の測定を行う目途を立てることができた。2021年度は、当初の研究計画どおりに実験やデータ解析などを進めて遅れを取り戻したいと考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度においてもコロナ禍での研究活動とならざるを得ず、新型コロナウィルス感染症の感染状況を踏まえながら実験やデータ解析などを行っていきたいと考えている。まずは2021年度の早いうちに、前年度の検討課題であったCOD deficitと方向転換走の速度変化特性の関係について検討を進めていく。また、2021年度の検討課題であるCOD deficitと下肢パワー発揮特性の関係の検討についても可能な限り速やかに着手できるように準備を行っていく。 実験への協力が依頼しにくく実施が例年より円滑に進まない状況ではあるが、本研究の課題である方向転換能力の評価指標としてのCOD deficitの有用性について解明できるよう努める。
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Causes of Carryover |
2020年度は新型コロナウィルス感染症の影響で、予定していた実験を当初の想定どおり実施できなかったため、人件費・謝金が未使用となった。また、参加した学会はオンラインでの開催に切り替わり、出張にかかる旅費も発生しなかった。 次年度使用額については、2021年度に実施していく実験に協力していただく被験者の謝金やコロナ禍の状況にもよるが参加予定の学会が現地で開催された場合の旅費に充てたいと考えている。
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