2020 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
20K11353
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Research Institution | Kurume National College of Technology |
Principal Investigator |
赤塚 康介 久留米工業高等専門学校, 一般科目(文科系), 准教授 (50514006)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 前頭葉 / 抑制機能 / 運動 |
Outline of Annual Research Achievements |
ヒトの前頭葉には、判断、認知、情動といった重要な機能が備わっており、それらの機能は運動により影響を受けることが分かってきている。しかしながら、もう一つの重要な機能である抑制機能が運動によりどのような影響を受けるのか詳細は分かっていない。そこで、本研究では非侵襲的な脳機能イメージング手法を用いて、運動の強度や時間が抑制機能に時間的、空間的にどのような影響を及ぼすか解明することを目的とする。 2020年度は、2021年度に実験で用いる予定である視覚刺激によるGo/NoGoタスクを行った時の脳血流量の変化を上手く計測できるか予備的な実験を行った。被験者には、青色と赤色の視覚刺激を提示し、青色がでたらボタンを押し、赤色が出たらボタンを押さないという簡単なGo/NoGoタスクを行ってもらった。この時の脳血流量の変化を血液酸素モニターを使用して測定したところ、Goタスク時とNoGoタスク時では前頭葉において異なる変化を示した。また、2021年度以降の実験において実験器具や被験者の協力を依頼している新潟医療福祉大学の山代幸哉准教授と実験器具の確認や実験の手順について綿密な打ち合わせを行い、今後の研究を円滑に遂行するための準備を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2020年度は、2021年度に行う実験のための予備的な実験を行うことができた。ただ、当初の計画では2020年度に本実験まで行う予定であったが、コロナウィルスの影響により実験を行うことができなかった。2021年度もコロナウィルスの影響が考えられるが、実験場所の変更により対応することも可能である。
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Strategy for Future Research Activity |
脳機能イメージング技法を用いたヒト前頭葉の抑制機能を観察する方法として、Go/NoGoタスクと呼ばれる課題がある。2021年度は、このタスクを運動強度や運動時間を変えながら、運動の前後で測定することにりより前頭葉の抑制機能に対して運動がどのような影響を与えるのか脳の血流量の変化をみて明らかにしていく。
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Causes of Carryover |
購入を予定していた物品の価格が想定より安くなったため。次年度、被験者への謝金と学会発表等の旅費に使用する予定である。
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