2022 Fiscal Year Research-status Report
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20K11373
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Research Institution | Kanazawa Seiryo University |
Principal Investigator |
塩田 耕平 金沢星稜大学, 人間科学部, 講師 (40638962)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西多 昌規 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 准教授 (10424029)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 睡眠 / 疲労 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、運動に伴う疲労回復機構における短時間睡眠の役割を明らかにすることを目的としている。本研究は3つの実験(実験1:短時間睡眠の有無が起床後の疲労指標に及ぼす影響)、(実験2:高強度運動に伴う末梢性疲労からの回復機構としての短時間睡眠の効果)、(実験3:長時間運動に伴う中枢性疲労からの回復機構としての短時間睡眠の効果)から構成される。当該年度は昨年度実施した実験で得られたデータをより詳細に解析し、その研究成果を3つの学会および講演会で発表した。昨年度実施した実験の概要は次の通りである。1時間の睡眠を挿む短時間睡眠条件、および1時間の安静状態を保つ安静条件において、各条件の前後に疲労指標(認知的疲労:注意力検査(Trail Making Test)、フリッカーテスト、主観的疲労度(Visual Analogue Scale))および身体的疲労:Interpolated Twitch法による筋の活性度、等尺性肘屈曲最大随意収縮(maximal Voluntary Contraction)、主観的疲労度(VAS))を測定した。当該年度で得られた研究成果は下記の通りである。 ・安静条件と比較して睡眠条件は心拍数が低く、副交感神経活動が亢進、交感神経活動が抑制されている。 ・フリッカー値は睡眠条件で高値を示し、TMTおよびVASによる疲労感は睡眠条件で改善傾向が認められた。 ・MVCは睡眠条件で高値を示した。 当該年度の研究成果は、日本睡眠学会第47回定期学術集会、第16回睡眠歯科医学エキスパートセミナー、日本健康運動指導士会石川県支部研修会で発表した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
現在までの進捗状況は当初予定よりやや遅れている。その主な理由としては、新型コロナウイルス感染症による影響および第二子出産による勤務時間の変更による影響が大きい。
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Strategy for Future Research Activity |
第5類感染症へ移行した新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止措置を講じながら実験を実施する。昨年度購入した電気刺激装置および以前より所有している生体信号収録装置ならびに荷重変換器を用いて、所属先における睡眠実験用空間を確保し、研究を遂行していく予定である。
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Causes of Carryover |
当該年度実施予定であった実験を次年度も引き続き実施するため、実験対象者謝金として次年度に執行する。また、研究成果発表のための学会出張費等も執行する予定である。
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