2021 Fiscal Year Research-status Report
The relationship between effects of cryotherapy on post-exercise recovery and long-term training adaptations
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20K11378
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Research Institution | Aichi Mizuho College |
Principal Investigator |
山根 基 愛知みずほ大学, 人間科学部, 准教授 (50410634)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大西 範和 三重県立看護大学, 看護学部, 教授 (20176952)
山下 剛範 鈴鹿医療科学大学, 保健衛生学部, 准教授 (10410937)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 運動後アイシング / 筋力トレーニング / 筋肥大 / 遅発性筋肉痛 / 筋疲労 |
Outline of Annual Research Achievements |
先行研究において、筋力トレーニングの際に、運動後の活動筋冷却が筋肥大を抑制すると報告されている。しかしながら、そのメカニズムについては充分に解明されていない。そこで2021年度の研究において我々は、筋力トレーニングを行い毎回運動後に活動筋を冷却し、その際に、冷却温度を約20℃として、冷却の程度を弱めることが筋断面積の変化に及ぼす影響について、期間中の遅発性筋肉痛及び筋疲労の程度等との関連をもとに検討することとした。 方法としては、男性11名、女性7名を対象に、8RMのダンベルを用いた、8回の肘関節屈曲運動を5セット行う筋力トレーニングを、週3回、8週間行わせ、毎回トレーニング終了後に、定温剤を用いて上腕部前面を20分間約20℃で冷却した(20℃冷却群)。また、標準的に用いられる約10℃で冷却する群(10℃冷却群)、及び冷却を行わない群(非冷却群)を対照とした。トレーニング期間前後にMagnetic Resonance Imaging(MRI)により上腕屈筋群の断面積、毎回トレーニング時及び24時間後にVisual Analog Scale(VAS)により遅発性筋肉痛及び筋疲労の程度を評価し、3群間で比較した。 その結果、筋断面積はトレーニングにより全群で増加したが、その増加率は20℃冷却群及び非冷却群に比べ10℃冷却群で小さかった。遅発性筋肉痛の申告は、トレーニング開始1週目までは20℃及び10℃冷却群に比べ非冷却群で多い傾向にあったが、その後期間終了まで差はみられなかった。したがって、筋力トレーニング後の冷却を弱めることで、トレーニング効果抑制を減弱する可能性が示された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究テーマである運動後アイシングの短期的なリカバリー効果及び長期的な適応に関する影響について検討するため、8週間の筋力トレーニングを行うトレーニング実験を実施することができ、運動後の活動筋冷却による筋断面積の変化に及ぼす影響について、期間中の遅発性筋肉痛や筋疲労の程度等との関連を検討することが可能となったため、現在順調に計画が進行していると考えている。
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Strategy for Future Research Activity |
2021年度の研究ではトレーニング実験によって、運動後の活動筋冷却による筋断面積の変化に及ぼす影響について、期間中の遅発性筋肉痛や筋疲労の程度等との関連を検討することができたが、被検者数が若干少なかったため、今後は被検者数を増やしながら、同様の実験を進めることを検討している。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、学会発表の機会がなく、旅費が使用できなかった。また、参加被検者数も限られ、人件費も予定額より少なくなった。次年度は学会参加により成果を発表し、実験参加の被検者数を増やす予定である。
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