2020 Fiscal Year Research-status Report
フリースクールにおけるスポーツ活動の実態とガイドライン作成に関わる社会学的研究
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20K11385
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
松田 恵示 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (70239028)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 祐一 岡山大学, 教育学研究科, 講師 (80550269)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | フリースクール / スポーツ活動 / 質問紙調査 / ガイドライン |
Outline of Annual Research Achievements |
増加する不登校への対応が大きな社会的問題となる中、平成27年に教育機会確保法が公布され、不登校児童・生徒に学校以外の教育機会を確保する機関として「フリースクール」 のあり方に注目が集まっている。そこで本研究では、1)これまでまだ把握されていない「フリースクール」でのスポーツ指導の現状を質問紙調査により明らかにすること、2)特徴的な 事例に対するヒアリング調査を行い、学校との連携を含む不登校指導に関わっての、スポーツが持つ教育的可能性と課題についてより現場に即して分析すること、3)以上の研究成果から「フリースクール」における体育やスポーツ指導の「ガイドブック」を作成すること、を目的とする。初年度は、先行研究のレビューと前提的な論点の整理、並びに調査課題の詳細の検討、フリースクール質問紙案の作成を行った。特に、フリースクールという教育施設が担う、「教育支援」活動に関して、研究概念としての整理を行い、質問紙調査の前提となるフリースクールの社会的布置を捉える観点を示した。フリースクールでは、施設設備等の学習環境状況が多様であり、また指導者においても多様な人材が子どもたちを支えている。質問紙の作成にあたっては、予備的調査を行い、このような多面的な多様性をしっかり捉えつつ、実態や指導者の意識を捉えられるような内容を構想した。ただ、現場でのヒアリングによる妥当性の検証等の作業と調査の実施が、コロナ禍から今後の取り組みとして残されている状況にある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍が進行し、初年度に予定していた、現場でのヒアリング、質問紙調査を実施することが難しい状況となってしまった。
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Strategy for Future Research Activity |
次年度の前半のコロナ禍の状況をみながら、できる限り早いヒアリング調査、並びに質問紙調査を実施し、集計・分析作業を計画的に進めることによって研究の遅れを取り戻し推進していきたい。
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Causes of Carryover |
4月からの経験のないコロナ禍のなかで、ヒアリング調査、並びに質問紙調査を実施することが本年度はできなかったために、次年度使用額が生じた。コロナ禍の状況をみながら、できる限り早い調査実施と経費使用を行う予定である。
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