2021 Fiscal Year Research-status Report
フリースクールにおけるスポーツ活動の実態とガイドライン作成に関わる社会学的研究
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20K11385
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Research Institution | Tokyo Gakugei University |
Principal Investigator |
松田 恵示 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (70239028)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原 祐一 岡山大学, 教育学研究科, 講師 (80550269)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | フリースクール / スポーツ活動 / 質問紙調査 / ガイドライン |
Outline of Annual Research Achievements |
すでに明らかにしてきた「教育支援センター」のスポーツ活動は、施設・用具・設備の現状に制約を受け 「卓球」や「バドミントン」などの「ネット型」スポーツがよく実施され、概して屋内施設でのスポーツ活動となっている傾向がある。また職員と一緒になって行われる場合もよくある。特に「卓球」に関する用具・設備等が多く設置されている。「教育支援センター」に通う子どもたちや指導・支援者たちにとって、卓球は対人的ではあるものの、直接的にはボールとラケット操作という対物的な技能を使い、かつ対戦相手とネットで区切られ 直接の触れ合いがない。いわば、「弱いつながり」をゲームという一つの文脈の共有において築く「遊び」という社会的行為となっている。ここで、フリスクールは「教育支援センター」に比べて、より子どもたちの個性や主体性が、制度の側よりも大切にされる場所である。子どもたちの活動としてみた場合、「遊び」の観点は重要である。「遊び」は、その種類を具体的に指す場合と、理念としての「遊び」ないし「遊びの精神」と言って良い、意味づけ・態度のようなものとしても使われる。フリースクールでは、むしろ後者の意味での「遊び」の観点が、具体的なスポーツ活動を意味づけるものであることが、先行する研究のレビューからは見とおされるものであった。フリースクールの「空気感」である、カリ キュラムや時間への独特の態度は、「リバーシブル」な 性質を特徴として展開されている、という見方である。調査前の検討として、以上のようなことが主な観点として分析されている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
昨年度と同様に、コロナ感染状況のめまぐるしい変化の中で、現場を対象とした調査の実施は延期せざるを得なかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ感染状況の変化に応じる必要性があるが、できる限り、可能な方法を探りながら進めていきたい。
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Causes of Carryover |
昨年度と同様に、コロナ禍が進行し、予定していた、現場でのヒアリング、あるいは質問紙調査を実施することが難しい状況となってしまった。
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Research Products
(1 results)