2022 Fiscal Year Research-status Report
筋組織固有の柔軟性に着眼した新たな筋機能及び筋損傷の規定因子の解明
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20K11395
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Research Institution | Jobu University |
Principal Investigator |
柳澤 修 上武大学, ビジネス情報学部, 教授 (50371159)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 筋硬度 / ジャンプ / 超音波 |
Outline of Annual Research Achievements |
【目的】本研究は,骨格筋の固有の硬さとジャンプパフォーマンスの関係性を検討することを目的とした.【方法】健常な男女19名(平均年齢19.9±0.9歳,男性8名,女性11名)の腓腹筋内側頭(利き足側)を対象とした.筋硬度は,超音波診断装置(HS2,コニカミノルタ社製)に搭載されたエラストグラフィー機能を用いて,下腿の最大周径囲を示す部位で測定した(腹臥位,足関節0°位).なお,腓腹筋内側頭の硬度は,硬度基準物質である音響カプラ(コニカミノルタ社製)との歪み比から評価された.歪み比の計測は,異なる画像を使用して3回実施され,その平均値を筋硬度の値として採用した.次に,十分なウォームアップ後に,計測ツール(BPAT Jump,スポーツセンシング社製)と専用マットスイッチを使用して,5回のリバウンドジャンプ(裸足,腕振りなし)を休息を挟んで2セット測定した.被験者には,「できるだけ短い接地時間で高く跳ぶこと」を指示した.計10回のジャンプの中で最も優れたリバウンドジャンプ指数(跳躍高/接地時間)とその際の跳躍高を分析の対象とした.腓腹筋内側頭の硬度とリバウンドジャンプ指数ならびに跳躍高の関係はピアソンの積率相関係数を用いて評価した(SPSS,IBM社製).有意水準は5%未満とした.【結果】腓腹筋内側頭の硬度とリバウンドジャンプ指数の間に有意な相関関係は認められなかった.同様に,腓腹筋内側頭の硬度は跳躍高とも有意な相関関係を示さなかった.【結論】本研究の結果から,骨格筋固有の硬さとジャンプパフォーマンスの間に関連性がないことが示された.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ感染症の影響によって計画通りに研究を遂行することが難しかった.
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ感染症も落ち着いてきたので,今後は骨格筋の硬さと筋持久力の関連性について検証を行う予定である.
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Causes of Carryover |
超音波測定に使用する音響カプラ費用,被験者ならびに測定補助者への謝金,英文校正費用,英論文掲載費用,そして学会出張費用に使用する予定である.
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