2022 Fiscal Year Annual Research Report
Skill Assessment on Pedaling Exercise by using Muscular Synergy and Artificial Intelligence
Project/Area Number |
20K11408
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Research Institution | Fukuoka Institute of Technology |
Principal Investigator |
徳安 達士 福岡工業大学, 情報工学部, 教授 (50435492)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | ペダリング運動 / 機械学習 / 筋シナジー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,競技自転車における選手のペダリング技術について理解を深めるため,筋シナジー上の特徴量を2次元的に可視化し,さらに機械学習を用いることで初心者群と熟練者群の比較を行った. ペダリング運動の条件として,ギア比と回転数を変更しながら,初心者群と熟練者群とで下肢筋の運動に異なる特徴が見出された.熟練者群に共通して見られた特徴は,ペダルの引き上げ動作に寄与する大腿二頭筋の活性度が高いことであり,一方で初心者群には共通する特徴量を取り出すことができなかった.ペダリング技術は選手の身体的負荷をロスなく,ペダルの回転運動に変換する技術であり,熟練者はトレーニングを通して,それぞれの身体構造に適した筋活動のパターンを身に付けていることが予想された.初心者群のいずれも汎用自転車の走向経験はあったが,ペダルの円運動における踏み込みのタイミングや周期に共通する特徴がみられなかった.よって,初心者群と熟練者群の差異は,ペダリング運動における引き上げ動作の有無として考えて良いと思われるが,熟練者群であっても高付加の運動が長く続く場合には疲労などの影響によって引き上げ動作の特徴抽出が安定的に行われなくなった. 競技自転車におけるペダリング技術の理解を深めることにおいては,実験室内でのデータ測定や表面筋電位を用いたアプローチには限界があり,動的な走向条件において身体運動を多次元的に計測評価していく必要がある.
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