2023 Fiscal Year Annual Research Report
Interactive effects of habitual exercise and SGLT2 inhibitor treatment on glycemic control in patients with diabetes mellitus
Project/Area Number |
20K11422
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Research Institution | Teikyo Heisei University |
Principal Investigator |
山元 健太 帝京平成大学, 薬学部, 准教授 (80434380)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 運動 / 身体活動 / 糖尿病 / SGLT2阻害薬 / 血糖管理 |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は本申請課題のこれまでの研究結果を国際学会および学術誌に発表することが目標であった。 2023年度では、2型糖尿病患者における日々の身体活動とSGLT2阻害薬の併用が血糖コントロールに及ぼす影響について国際学会で発表をした。この発表では以下の研究結果を発表した。対象はSGLT2阻害薬服用前(ベースライン)において身体活動や運動習慣が無く、血糖コントロール未達成(HbA1c>=7%)の2型糖尿病患者1609名とした。SGLT2阻害薬と身体活動を併用した患者(n=233)における治療後のHbA1cの減少量は-1.11(-1.28, -0.94)(平均値(95%信頼区間))であり、身体活動を併用しなかった患者(n=1376)の減少量-0.87(-0.94, -0.80)と比較して有意に大きかった(P=0.018)。身体活動を併用した患者における治療後のHbA1c7%未満の達成率は43.8%であり、身体活動を併用しなかった患者の達成率34.3%と比較して有意に高かった(P=0.005)。HbA1c6.5%未満の達成率では、身体活動を併用した患者で20.2%、身体活動を併用していない患者で12.2%であった(P=0.001)。交絡因子を調整した結果、身体活動を併用した患者のHbA1c7%未満達成のオッズ比は1.53(95%信頼区間:1.14‐2.07)と身体活動を併用しなかった患者と比較して有意に高かった(P=0.005)。また、HbA1c6.5%未満達成のオッズ比は1.92(1.32 - 2.81)であった(P=0.001)。これらの結果は、SGLT2阻害薬と身体活動の併用は2型糖尿病患者の血糖コントロールを向上させることを示している。 上記の研究内容に傾向スコアマッチングによる交絡因子の調整を加えた研究結果を国際雑誌へ投稿したが、残念ながら受理されるまでには至らなかった。
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