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2020 Fiscal Year Research-status Report

The effect of acquisition of social functioning of children with developmental disabilities on self formation in outdoor experiential therapy

Research Project

Project/Area Number 20K11439
Research InstitutionUniversity of Tsukuba

Principal Investigator

坂本 昭裕  筑波大学, 体育系, 教授 (10251076)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2024-03-31
Keywordsキャンプ / 自然体験療法 / 発達障害児 / 自己概念 / 自我発達
Outline of Annual Research Achievements

本研究は、発達障害児を対象に自然体験療法を実施し、社会性機能の獲得が自己形成に及ぼす影響について検討することであった。令和2年度においては、自然体験療法プログラム(14日間程度)を実施し、社会性機能(社会的スキル、被受容感)の評価と自己形成(自己形成意識、自己概念)に及ぼす影響について検討する予定であった。しかしながら、新型コロナウィルス感染症拡大のため、自然体験療法プログラムは実施することができなかったため、これまでに収集したデータを定型発達児と比較し再分析することにより新たな知見を見出すことを目的に実施した。
発達障害児23名と先行研究における定型発達児155名を対象に、自己概念と自我発達に及ぼす影響について検討した。その結果、自己概念では、努力主義において自然体験療法プログラム1カ月後まで効果が認められたが、達成動機は、自然体験療法プログラム直後に向上し、1カ月後には有意に減少した。また、他者のまなざしは、自然体験療法プログラム直後が最も高くなり、1カ月後には有意に減少した。自信と自己受容は、有意差は認められなかった。自己概念における自然体験療法前後の効果量は、定型発達児を対象にした先行研究の4因子よりも大きな効果を示した。また、発達障害の下位分類である、ASD児とADHD児の比較では、統計的な有意差は認められなかったが、効果量で比較すると、ASD児に効果が大きいことが示された。
また、発達障碍児の自我発達は、風景構成法と呼ばれる描画法の構成型から検討した。その結果、構成型からみた発達障碍児の自我の発達段階は、自己中心的段階の構成型の者が14例(57.5%)となり半数以上が低い構成型を示したが、構成型が向上した者が、8例(35%)認められた。また、風景構成法の内容分析から、自我の発達が低い者であっても、統合度が高くなり、社会性が改善される事例が認められた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

令和2年度においては、自然体験療法プログラムを実施し、データを取集する予定であったが、新型コロナ感染症拡大のため自然体験療法プログラムを実施することができなかった。しかしながら、これまでに収集したデータを再分析することによって、本来の研究の目的に活かせるように研究計画を工夫する。また、自然体験療法においては、参加者数を減らするなどして、感染症対策を徹底することで実施する。

Strategy for Future Research Activity

本研究の目的は、自然体験療法プログラムにおける発達障碍児の社会性機能の獲得が、自己形成に及ぼす影響を検討することにある。したがって、自然体験療法プログラムを実施することが欠かせない。そのため今後は、自然体験療法の参加者数を制限することや、3密とならないように一人用のテントを使用するなど感染症対策を徹底しプログラムの実施に向けて参加者を募るなどの対策を講じる。また今年度、再度プログラムが実施されないことも予想されるため、これまでに収集されたデータを再分析するための方法についても対策を講じ研究を推進させる予定である。

Causes of Carryover

令和2年度においては、新型コロナ感染症拡大のため、自然体験療法プログラムを実施できなかったため、プログラムに必要な備品等を購入しなかったことによる。令和3年度においては、令和2年度に購入する予定であった備品も含めて購入するための使用計画を立てている。

  • Research Products

    (2 results)

All 2020

All Presentation (2 results) (of which Int'l Joint Research: 1 results)

  • [Presentation] The Process of Acquiring Consensus Building Skills for Children with Developmental Disabilities in the Adventure Camps.2020

    • Author(s)
      Otomo A, Sakamoto A
    • Organizer
      Association for Experiential Education 48th Annual International Conference
    • Int'l Joint Research
  • [Presentation] 長期キャンプにおける軽度発達障害児の合意形成に関する事例検討2020

    • Author(s)
      大友あかね,坂本昭裕
    • Organizer
      日本野外教育学会第23回大会

URL: 

Published: 2021-12-27  

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