2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
20K11448
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
三宅 孝昭 大阪府立大学, 高等教育推進機構, 教授 (80244672)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 生活習慣 / 睡眠覚醒リズム / 身体活動 / 幼児 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、日常的に身体活動量の多い保育園児に対し、生活や発育発達状況を調査、測定し、身体活動量の多さが幼児の健康や発育発達に及ぼす影響について検討することが目的である。しかしながら、研究対象園として、承諾を得ていた保育園では、今年度も新型コロナウイルス感染症の拡大により、協力が得られない状況であった。 そこで、やむを得ず、今後の対象園の変更及び保育環境設定の変更も視野に入れ、これまで研究協力実績のある他の保育園に協力を依頼し、東京及び北九州の2園から協力を得た。基礎的調査として、3~5歳児の保護者に対して質問紙による生活習慣調査を行い、75名から回答を得た。 その結果、起床時刻は6時台以前が34.6%、7時台が54.7%、8時台以降が10.7%であった。就寝時刻は20時台以前が8.0%、21時台が62.6%、22時台以降が28.0%であった。睡眠時間は、9時間未満が13.3%、9時間台が50.7%、10時間台が30.7%、11時間以上が4.0%であった。平均起床時刻は7時05分±33分、平均就寝時刻は21時30分±38分、平均睡眠時間は9時間35分±40分であった。これらの結果は、幼児健康度調査(2011)及び服部らの調査(2004)と比較して有意な差は認められなかった。このことから、今回の対象児は、標準的な幼児と同じ睡眠覚醒リズムを有していた。しかしながら、National Sleep Foundation(2015)が推奨する3~5歳児の総睡眠時間は10~13時間で、これに比べると睡眠時間は少なく、睡眠充足の目安となる自然覚醒が多い子の割合が33.3%であったことからも、充分な睡眠が得られていないことが確認された。また、頻度の高い遊びとしてスマホやインターネットという回答もみられ、幼児における遊びの変化も確認された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
昨年度同様、今年度においても、新型コロナウイルス感染症拡大前には対象園として研究承諾を得られていた保育園からは、コロナ感染収束後に研究協力の快諾は得ているものの、現在のコロナ感染拡大状況では現実的に測定実施の協力が得られる状況には至っていない。
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Strategy for Future Research Activity |
今後、コロナ感染拡大が収まり、対象としていた保育園から研究協力が得られれば、対象保育園での調査、測定を実施する。 しかしながら、今後もコロナ感染状況が収束せず、対象保育園の測定協力が得られなかった場合は、今回調査への協力が得られた他の保育園において、改めて本研究の内容を説明し、研究協力の承諾を得た後、保育内容に介入して測定を試みる。 介入期間、身体活動量、保育内容の条件は、先行研究を参考に対象園の園長と相談し、可能な範囲で設定する。
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Causes of Carryover |
今年度も、昨年度同様、新型コロナウイルス感染症拡大が収束せず、研究協力の承諾が得られていた対象の保育園において、調査、測定が実施できなかったため、次年度使用額が生じた。 今後は、コロナ感染状況を鑑みながら、引き続き、対象保育園において、調査、測定を実施できるよう、アプローチする予定である。 しかしながら、コロナ感染拡大状況が収まらず、対象園における調査、測定が難しい場合には、コロナ感染状況次第ではあるが、今回調査を行った保育園にも協力を依頼し、承諾を得た上で、保育環境を設定して、本研究が遂行できるよう、進めていく予定である。
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