2022 Fiscal Year Research-status Report
力発揮調整に伴う脊髄α運動ニューロンの興奮性動態の解明
Project/Area Number |
20K11454
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Research Institution | University of Marketing and Distribution Sciences |
Principal Investigator |
関 和俊 流通科学大学, 人間社会学部, 教授 (30552210)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高原 皓全 吉備国際大学, 社会科学部, 講師 (20641327)
山口 英峰 吉備国際大学, 社会科学部, 教授 (30388996)
小野寺 昇 川崎医療福祉大学, 医療技術学部, 教授 (50160924)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 力発揮調整能 / 脊髄α運動ニューロン / F波 / 潜時 / 筋電図 / 加齢 / 運動習慣 / 利き手 |
Outline of Annual Research Achievements |
個人間・個人内差から力発揮加減の調整能を『脊髄α運動ニューロンの興奮性』から総合的に把握し、運動前・中・後の時間経過に伴う神経-筋系の亢進度合いを解明し、①運動習慣の有無・②加齢・③利き手、非利き手における各特長を把握することを目的としている。 新型コロナウイルスの影響や、実験方法の修正を受け、1年延長をして実験を進めている。若年者および高齢者それぞれ実験を実施しているが、対象者の目標人数まで達成しておらず、随時募集中である。同時に、データ解析中であるため、現段階での研究結果を述べる。 20秒間の等尺性維持課題における力発揮調整力は、若年者においてのみ、運動習慣有群が運動習慣無群に対して、利き手側および非利き手側ともに調整力が高かった。加齢差に関しては、運動習慣有群においてのみ差が観察され、運動習慣を有しても高齢者は調整力が劣っていた。運動習慣無群は加齢の影響は見られなかった。個人内差である利き手・非利き手に関しては、運動習慣有・無それぞれの高齢者群において非利き手側が劣っていた。20秒間の漸増・漸減課題においては、運動強度、運動習慣の有無、利き手・非利き手の影響は観察されなかったが、高齢者の漸減の力発揮調整能は、利き手・非利き手と関係なく有意に劣っていた。高齢者は運動習慣の有無に関係なく、力を抜く動作が劣ることが明らかになった。 脊髄α運動ニューロンの興奮性の指標であるF波出現頻度は、20秒間の等尺性維持課題において、運動習慣を有する若年者群は、力発揮に伴い、両側(利き手・非利き手)ともに高まった。また、個人内差では、非利き手側において、運動強度に依存して、利き手側よりF波出現頻度が高かった。なお、力発揮直後から、両側ともに、安静レベルに戻った。その他のデータについては解析中である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
新型コロナウイルスの影響を受け、また、実験実施中に方法を変更したため、当初の計画通りに進んでいない。 また、現在、対象者を募っており、夏までに実験を終わらせる予定である。なお、得られたデータは、適時、解析中である。
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Strategy for Future Research Activity |
現在、対象者を募り、随時、研究中である。また、得られたデータは解析を行っている段階である。研究データに関しては、共同研究者と討論を行い、さらに、学会発表や論文投稿を行っていく予定である。
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Causes of Carryover |
新型コロナウイルスの影響を受け、成果発表や研究分担者との打ち合わせなどでの旅費の使用が発生しなかった。最終年度は、当初の実験計画を進めるにあたり、実験対象者への謝金、また成果発表として学会発表や研究分担者との討論会などの旅費として使用する。
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Research Products
(6 results)