2022 Fiscal Year Research-status Report
発達障がい児における運動機能獲得のための身体的アプローチ
Project/Area Number |
20K11456
|
Research Institution | Kyushu Kyoritsu University |
Principal Investigator |
花田 道子 九州共立大学, スポーツ学部, 講師 (80353168)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
滿園 良一 久留米大学, 大学共同利用機関等の部局等, 教授 (20200058) [Withdrawn]
辻本 尚弥 久留米大学, その他部局等, 教授 (70299519)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | 発達障がい児 / スポーツ支援 / 運動能力 / 評価法 / 子どものQOL |
Outline of Annual Research Achievements |
発達障がい児の運動能力や生活能力に対する運動介入の影響について、本研究の結果、今回の被験者では障がいの程度が運動能力の変化に影響している可能性が示された。また被験者個々に注目すると、設定した測定項目では変化を捉えることができないものの、指導員の観察による日常動作や生活行動に改善がみられた。重心動揺測定では、幾人かの被験者に運動介入の効果がみられた。SDQに関しても下位因子の「多動」や総合的評価で支援の必要性が減少していた。QOL値についても、欠損値が多いものの多くの値で改善された。これらは一人一人を個別に丁寧に測定・観察することで、少しの変化でも評価することができることを示唆している。運動介入による発達障がい児の運動能力や生活能力に対する影響について、障がいの程度が運動能力の変化に影響を与えている可能性があることが示唆された。(花田道子、辻本尚弥、滿園良一) 知的障害児のサッカーミニゲームにおける脈拍数の変化について、知的障がい児を対象としたサッカー教室において、サッカーのミニゲーム時におけるPRや練習中の総移動距離など基礎的なデータを得ることができた。しかしながら、それらを説明しうる要因を明確にすることは課題として残された。練習全体について詳細な記録、特に練習に用いた運動やトレーニングメニューの種類と実施した時間などが欠かせない。本研究でもこれらを踏まえたデータの蓄積により、PRの変化の要因を検討できるようにすべきであることが課題として得られた。(花田道子、水落將護、辻本尚弥、滿園良一)
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
年度当初はまだまだ教室を行うための、安全な環境が整えられなかった為、測定は行えたものの対象者の数の確保までに至らなかった。
|
Strategy for Future Research Activity |
今年度は、コロナ前の環境に出来るだけ戻し活動を再開したい。また、支援する学生たちの確保と対象者についてアセスメントをしっかりおこない、縦断的に子どもたち一人ひとりを丁寧に評価できる環境を整え、発達障がい児が運動機能を獲得するための身体的なアプローチについて示唆を与え、次の課題の提案ができるように研究を進める。
|
Causes of Carryover |
調査対象者の環境の変化等も影響して、一部計画どおりに調査が実施できなかった。 また、測定する学生の確保と言う課題も残った。 令和5年度は、計画どおり進めることを目標に測定機器等の充実や研究測定人員の確保等を行い、縦断的に調査研究できる環境を整えたい。
|