2022 Fiscal Year Annual Research Report
Research focused on links to sleep and physical activity for healthy lifecycle and vitality among children
Project/Area Number |
20K11468
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Research Institution | Tohoku Gakuin University |
Principal Investigator |
岡崎 勘造 東北学院大学, 教養学部, 准教授 (40586773)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 子ども / 元気さ / 睡眠 / 強度別身体活動 / 朝食 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は,子どもの睡眠,身体活動,朝食の生活習慣の現状を測り,生活リズムを整える起点となる生活習慣を探ること,その生活リズムと元気さとの関わりも明らかにすることだった。 最終年度に実施した研究の成果は,アクチグラフで測定した身体活動,睡眠と元気さとの関連を分析したことである。探索的分析では,子どもの元気さに対し起床時刻の影響がみられた。最近では始業時間を遅くし睡眠を確保する取り組みも見られ,本研究の成果もその取り組みを支持する結果となった。一方,身体活動は元気さへの関連がみられず,睡眠との関連もみられなかった。日常生活の子どもの睡眠をアクチグラフによって詳細に示した研究は少なく,睡眠潜時,睡眠効率,中途覚醒時間など質問紙法では測定しにくい睡眠部分を見える化できたことも本研究の意義の一つである。 研究期間全体を通じて実施した研究の成果に関して,これまで収集したデータと結合し,睡眠,身体活動,朝食の生活習慣とQOLを包括的に分析できた。基本統計量をみると朝食はほぼ全員が摂取してたため分析から除外し検討した。小学生では中等度強度以上の身体活動がQOLの高さと関連した。中学生では就寝時刻が遅くなるほどQOLと関連していた。これら成果の論文作成を務めている。その他の成果は,小学校4年生から中学2年生にかけて座位活動,低強度活動,中等度強度以上活動の各時間の縦断変化を国際誌に論文化(Scientific reports, 2022)できた。混合モデルによる分析の結果,各活動時間は曲線的に変化しており,中学進学後に座位活動と中等度強度以上活動の時間が好ましくない方向へと変化することが分かった。つまり,中学生が身体活動減少のターニングポイントであると示唆された。今後の展開は,アクチグラフで見える化した睡眠のデータ数を増やし,心身の健康との関わりを検証していくことである。
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