2021 Fiscal Year Research-status Report
The mechanisms of power output after controlled force and/or velocity during eccentric contraction and and their application to resistance training.
Project/Area Number |
20K11475
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Research Institution | Tokai Gakuen University |
Principal Investigator |
島 典広 東海学園大学, スポーツ健康科学部, 教授 (70363653)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 反動動作 / 伸張性収縮 / 負荷強度 / しゃがみ込み速度 / 神経筋機能 / スクワットジャンプ / ダンベル / 事前負荷 |
Outline of Annual Research Achievements |
ジャンプの際、高く跳ぶためにしゃがみ込み動作(反動動作)を行います。本研究では、しゃがみ込み動作(伸張性収縮)の条件の違いがジャンプパフォーマンスに及ぼす影響を明らかにしました。運動経験のある男子学生13名(年齢21±1歳)を対象とし、被検者にはスクワットジャンプを膝関節角度が約90°になるまでしゃがみ込み、その後の反動動作で素早く跳ぶことを意識させ、加速度計を用いて速度とパワーを計測しました。また、ワイヤレス筋電計測器を用いて、腓腹筋内側頭、内側広筋、半腱様筋、大臀筋、腹横-内腹斜筋の5部位から筋電図を導出し、平均振幅を分析しました。被検者はフォースプレート(床反力計)上で自体重、あるいは10㎏、30㎏のダンベルを持ち、最速、3秒、1秒の異なる時間でしゃがみ込み、反動動作を用いてジャンプをする動作を計9試技(3×3)ランダムに実施し、各試技を各3回繰り返し、計27回ジャンプを行いました。なお、切り返しの瞬間にダンベルを離して、自体重負荷でのジャンプ動作をさせました。その結果、切り返しから離地までの速度やパワーには、しゃがみ込みの負荷の違いによる差が見られませんでしたが、時間が短縮する程、有意に高値を示しました。切り返しから離地までの腓腹筋内側頭、内側広筋、大臀筋の筋活動は最速条件下で高値を示しました。素早くしゃがみ込むことによって、切り返しから離地までの動作速度やパワーが向上した原因として、動作中に高い筋活動が得られたことから、筋そのものの機械的な影響ではなく、中枢性要因により筋活動が高まり、立ち上がり速度やパワーが上昇したと考えられます。ジャンプパフォーマンスに及ぼすしゃがみ込み動作(反動動作)の条件について検討した結果、負荷には影響しないものの速度には影響し、速く短時間でしゃがむ程、切り返しから離地までの筋活動が高まり速度やパワーも高まることが明らかになりました。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究(実験)環境が良いため現在のところ問題なく研究を遂行させていただきました。
来年度は高齢者への介入研究を予定していましたが、コロナ禍のため若年者を対象にトレーニング介入を遂行する予定です。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究では筋電計測器を用いて、スクワットジャンプの切り返し後のパワーの上昇にはしゃがみ込みを短縮(速く)することが効果的で、中枢性の要因が深く関与している可能性を示しました。今後は急性的な本研究結果に基づいて、トレーニング効果などの長期的適応について研究を進めていく予定です。
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Causes of Carryover |
研究発表による旅費に加えて人件費の支出を抑えたため。
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Research Products
(2 results)