鉄棒運動における「つまづき」をなくすための運動アナロゴンの開発と体系化

2020 Fiscal Year Research-status Report

• Project/Area Number: 20K11482
• Research Institution: University of Tsukuba
• Principal Investigator: 斎藤 卓 筑波大学, 体育系, 助教 (60347119)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 渡辺 良夫 筑波大学, 体育系, 教授 (10240532)
• Project Period (FY): 2020-04-01 – 2023-03-31
• Keywords: つまづき / 鉄棒 / 運動アナロゴン

Outline of Annual Research Achievements

2020年度の研究成果は以下の通りである。鉄棒運動の授業で生じる生徒のつまづきの事例収集と類型化を行うに先立ち、鉄棒運動においてつまづきやすい技や運動局面ごとに生じるつまづきにどのような特徴や傾向があるかなどについて、器械運動授業担当者への聞き込み調査を行った。その結果、鉄棒運動のつまづきは、生徒の技能レベルごとに特徴的な傾向を持つということが分かった。現在は，鉄棒運動に関する指導書に提示されている技術を整理し，体系化を行っている。さらには，スポーツ運動学あるいは運動伝承論にかかわる文献を収集し、鉄棒運動のつまづきに関する，志向性分析の有効性について確認しているところである。

Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

2020年度においては，鉄棒運動のつまづき事例の映像を収集予定であったが，COVID-19の影響により，授業がオンラインだったり，行動自粛規制などがあり，映像収集を予定通り，進めることが出来なかった。しかし，鉄棒運動に関する指導書に提示されている技術を整理したり，スポーツ運動学あるいは運動伝承論にかかわる文献を収集し、鉄棒運動のつまづきに関する志向性分析の有効性についてまとめることが出来てきているので，研究計画は若干の遅れと言える。

Strategy for Future Research Activity

2021年度においても，鉄棒運動の授業実施に若干，COVID-19の影響があるものの，概ね実施される予定であると聞いている。4月から授業撮影を始めているので，資料が揃い次第，体系化を行う予定である。2021年度は鉄棒のつまづき資料の体系化を中心に作業していく予定なので，当初の研究計画通りに進めていけると思う。
2021年度は、2020年度の研究成果をもとにして以下のような活動を行う予定である。
・鉄棒運動の授業へ出向き、つまづき事例の映像を収集する。
・収集したつまづき事例について、指導段階や指導環境、年齢の違いなどとの関連を検討して類型化を行う。
・以上をまとめて、鉄棒運動のつまづきの類型を明らかにし，スポーツ運動学（現象学的・モルフォロギー）的立場から志向性分析を行い、つまづきを解決するための運動アナロゴンを開発する

Causes of Carryover

COVID-19の影響により，研究の打ち合わせをオンラインにしたことにより，旅費の使用を行わなかった。また，2020年度は研究成果の公表について再検討を行い，2021年度に国内外に幅広く公表するために，旅費の予算を次年度に繰り越すことにした。