2021 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
20K11501
|
Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
野田 耕 久留米大学, その他部局等, 准教授 (80327874)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 身体活動 / 覚醒度 / VAS / フリッカー |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究課題は「児童の朝の身体活動が覚醒度に与える影響」であり,保育や教育現場で実感されてきている「朝からあくびをする子」や「朝から倦怠感を訴える子」等への対策の一つとして,朝の身体活動が大脳の覚醒度を高めることに寄与されることが期待され,2つの研究課題を設定している.1つは学校境域現場で安価で簡便に覚醒度を測定できる指標を見い出すことであり,VAS(Visual Analogue Scale)の転用を視野に入れその信頼性と妥当性の検証(予備実験)を行うものである.2つ目の課題は,その検証結果を受け,実際に教育現場で朝の身体活動を行い,VAS(あるいは他の指標)によって,身体活動が覚醒度に与える影響について検討するものである. この課題を達成するために2021年度は,2020年度に予定していた基礎実験であるVASの信頼性と妥当性について,成人を対象(大学生)に検証する予定であったが,2020年から収束の兆しが見えないCOVID-19の第4波・第5波により,実験を行うことができなかった.2021年度には研究課題1を終了させる予定であったが,研究計画の更なる変更を余儀なくされている現況にある.2022年度より国内の大学においては,原則,対面授業の実施が可能とされたことから研究課題1への着手を試みたい.よって2021年度においても研究実績として報告できる成果物を示すことはできない.
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
2020年度もわが国においてCOVID-19の感染拡大(第4波,第5波)によって,研究課題1として2021年度に延期していた成人(大学生)を対象とるする予備実験を実施することが困難であった.この課題を進展させることができなかった理由は,人間が対象であり,感染防止の観点から学生被験者を実験室に参集させることが困難であった. 2022年度においては,大学内への立ち入り制限も緩和され,COVID-19への対策や対応も確認されてきていることから,研究課題1への着手を試みる予定である.
|
Strategy for Future Research Activity |
2022年度は,遅延している研究課題1について,対象者数を当初想定していた健康案成人男性50名から人数を削減し,被験者間の接触の機会を減らしたり,測定器具の消毒を徹底するなど,COVID-19への感染防止の取り組みを講じ,夏季に研究を進展させる. また,学校教育現場での調査であるが,COVID-19の収束が予見できない中での実施は相当に困難であることが推測される.研究課題2の調査を予定していた小学校への打診は試みてみるが,学校においては休み時間に密集したり密着したりすることが制限されていることから,研究計画で予定していた運動遊びについても再考せざるを得ないと考える,学教教育現場で実施可能な身体活動を聞き取り調査し,研究課題2への準備を進める予定である.
|
Causes of Carryover |
2021年度は当初の研究計画を変更し,2020年度に実施予定の研究課題1である安価で簡便に覚醒度を測定できる指標としてVASの有効性を吟味する予定であった.しかしながら,COVID-19が収束せず被験者を実験室に参集させることが困難であったため実験を見送ることとなった.そのため,予定していた被験者手当のやデータ保管(個人情報の保護含む)用のハードディスク,測定機器等を購入しなかった. 2022年度はCOVID-19の感染状況を考慮しながら,遅延している研究課題1の実施を試みる予定である.研究課題1に関わる助成金の使途は,申請時と同様に被験者への謝金,データ保管用の規則媒体の購入,分析用PCの購入である.夏季頃を目途に実験に着手を計画している.
|