2021 Fiscal Year Research-status Report
Roles of tryptophan-sensing receptor GPR142 in immune regulation
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20K11514
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
岩倉 浩 和歌山県立医科大学, 薬学部, 教授 (20378615)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上田 陽子 和歌山県立医科大学, 薬学部, 助教 (80794809)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | GPR142 / トリプトファン / 炎症 |
Outline of Annual Research Achievements |
GPR142はトリプトファンをリガンドとする受容体であり、これまでインスリンやグルカゴン、GLP-1、GIPなどの膵、消化管ホルモンの分泌調節に関わることが知られている受容体である。我々の検討で、ヒトの高度肥満患者の胃において、GPR142発現は炎症性サイトカイン発現と相間しており、グレリン分泌細胞株MGN3-1細胞においてTNFα、IL-1βなどのサイトカイン添加は、NFκB系路および、JNK系路を介してGPR142発現を上昇させることを見いだしてきた。 本年度は、GPR142が腸管免疫調節に関わる可能性を検討するため、デキストラン硫酸ナトリウム(DSS)腸炎モデルを用いて、腸管炎症を野生型およびGPR142ノックアウトマウスにおいて検討した。3%デキストラン硫酸ナトリウム溶液をマウスに7日間経口投与した。投与期間7日間のうち、GPR142KOマウスと野生型の間で、摂食量には有意な差は認めず、体重にも有意な差は認められなかった。大腸の長径を検討したが、これに関しても有意な差は認めなかった。濃度を2%に下げて同様の検討を行ったが、やはり摂食量や体重にも差は認められなかった。また、大腸でのTNFα発現の検討も行ったが、DSS投与によってTNFα発現は生食投与群と比較して有意に上昇していたが、GPR142ノックアウトマウスと野生型の間には明らかな差異は認められなかった。まだ、腸管組織像の検討は行っていないが、著明な改善は期待しにくい結果と考えられ、モデルの適格性を含めて再検討が必要と考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本年度行ったGPR142ノックアウトマウスのDSS腸炎モデルでは、はっきりとした差異は見いだせなかったため、モデルの適当性を含めて再検討が必要と考えられた。研究代表者の異動のため、ノックアウトマウスの飼育規模を一旦減らさざるを得なかったこともあり、やや研究の進行が遅れている。マウス移動後は速やかに繁殖を行い新たなモデルでの検討を計画している。
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Strategy for Future Research Activity |
ノックアウトマウスを一旦減らしたため、再度の繁殖には時間を要するため、代替可能な部分に関しては、細胞株や初代培養を用いたin vitroの系で検討を行うことで研究の推進を図る。
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Causes of Carryover |
研究代表者の異動のため研究の進捗が停滞した時期があり、次年度に行うこととした。
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[Presentation] 上田 陽子, 岩倉 浩, 坂東 美佳, 保田 知勢, 土井 麻子, 森田 修平, 有安 宏之, 西 理宏, 古田 浩人, 赤水 尚史, 松岡 孝昭2021