2021 Fiscal Year Research-status Report
疲労関連タンパク質を用いた任意型健康診断集団における疾病予測研究
Project/Area Number |
20K11521
|
Research Institution | Kansai University of Welfare Sciences |
Principal Investigator |
福田 早苗 関西福祉科学大学, 健康福祉学部, 教授 (50423885)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
江口 暁子 三重大学, 医学系研究科, 特任准教授(研究担当) (00598980)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
|
Keywords | 疲労 / 任意型健康診断 / ストレス / 生活習慣 |
Outline of Annual Research Achievements |
任意型健康診断受診者の血清中の細胞外小胞数を、フローサイトメトリーにて計測した。100例を対象に検討した。性・年齢を調整した結果、疲労得点と細胞外小胞に関連が認められた。特に40代以下の症例数が少なくばらつきが大きいため年代・性別を絞った追加の症例を収集することとした。また、候補タンパク質のうちの1つタリンを測定した。 健康診断項目には生活習慣の他、既往歴、血圧、BMI、コレステロール、等の項目が含まれる。疲労の質問票との関連を検討し、下記の成果等を得た。2019年1月から行ってきた任意型健康診断(以下健康診断)参加者対象の長期調査中に新型コロナウイルス感染症の流行が拡大した。未曽有の事態が健康に与える影響は大きいことが報告されている。調査時期の違いが健康診断者の疲労、職業性ストレス、生活習慣に影響を与えたかについて検討した結果、緊急事態宣言中は、未曽有の事態に対するストレスは高かった一方で出勤できなかった対象者も多く睡眠時間は長くなり、労働時間は短くなっていた。宣言解除直後の疲労得点は低かったものと考えられる。仕事の量については宣言解除直後は低かったが、質についてはむしろ高かったのは、慣れない在宅勤務等による仕事の心理的負担の結果ではないかと推察される。また、健康診断結果は、緊急事態宣言後には一時的に回復しているものやしばらくして数値が悪化している項目が認められた。コロナ禍における影響を見た結果は、1年前や2年前との比較が多く直後の影響を報告した例は少ない。今後、本研究を進捗させるにあたって時期の違いを調整因子として検討を行う必要性があることが明らかとなった。上記のバイオマーカーに関しては時期による違いは認められなかった。ただし時期が違う事例の例数が多くないので更に検討しておく必要がある。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
新型コロナウイルス感染症の影響もあり、学会発表等成果報告が約1年遅くなった。現在はバイオマーカー探索、調査データともに結果が出てきている。この結果から更に必要なデータを収集し最終報告につなげたいと考えている。
|
Strategy for Future Research Activity |
解析結果を踏まえ必要な症例を追加し解析する。任意型健康診断対象者は40代以上が大半であるためそこに解析対象を絞って検討することが望ましい。
|
Causes of Carryover |
コロナ禍において解析等に遅れが生じ、発表が約1年遅れたため
|
Research Products
(5 results)