2020 Fiscal Year Research-status Report
The relationship between absorption of food-derived collagen peptide and change of joint pain marker in human blood
Project/Area Number |
20K11524
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Research Institution | Tokyo Kasei Junior College |
Principal Investigator |
重村 泰毅 東京家政大学短期大学部, 短期大学部, 准教授 (20373178)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | コラーゲンペプチド / ヒドロキシプロリン / 血漿 / Pro-Hyp / Hyp-Gly / C2C / P2CP |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、被験者に試験食を摂取して頂き、その被験者から採血後に調製した血漿を試料とする。今年度はコロナウィルスの感染拡大の影響によって、40名以上もの被験者からの採血開始時期が遅くなった。初年度では、被験者の選定と採血が主な実施研究内容となる。被験者は、40歳 以上74歳以下の男女 から40名以上を募った。 被験者は、膝関節痛の症状が認められる者であるが、自覚症状(JKOM(日本語版変形性膝関節症患者機能評価書))で膝関節痛が確認された者(スクリーニング時のVASが20 mm以上の者)のうち、直ちに治療の必要はないと実施医師責任者に判断された者に限った。またそれ以外にも膝関節のKLグレードがIVの者や、医師の処方が必要な医薬品または市販薬を常用している者、あるいは研究期間中に常用する可能性のある者(湿布等の外用薬を含む)は引け者から除外した。 まず、選定した被験者から採血を実施した。その後、各被験者に1日10g豚皮由来コラーゲンペプチドを摂取して頂いた。試験開始1日目、4週間、8週間、12週間後の絶食後の試験食摂取前後に採血(10mL)を行った。調製した血液試料から血漿を調製し、さらにエタノール添加によって血液タンパク質を除去する。 当初提出した交付申請書には、初年度は採血後に調製した血漿のヒドロキシプロリン(Hyp)ペプチドの濃度を測定する予定であった。しかし、採血開始時期の遅れから初年度は被験者選定、採血、血漿試料調製にとどまった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナウィルス感染状況の拡大から、被験者選定と採血が予定通りに実施できず、開始時期が遅くなったため、計画はやや遅れている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、初年度に被験者から採血調製した血漿の分析を進める。まず、初年度に実施予定であったコラーゲンペプチド摂取後の血漿中に吸収されたHypペプチドの濃度を求める。さらに安定同位体標識標準ペプチドを使用して、血漿中のPro-HypとHyp-Glyの濃度を測定する。40名近い被験者のペプチド摂取前後の血漿試料は、分析数にすると非常に多い。そのため、計画2年目は、上述した血液中のペプチド濃度測定が中心となる。 被験者の中には、プラセボ食を摂取した被験者も存在する。そのため、測定を終えた後には、結果と被験者摂取状況をすり合わせ、分析が正確に実施されているかを確認する。さらに、その他情報からも40名近い被験者ごとの個人差も確認する。事前に得ているアンケートやKLグレードによって、ペプチド吸収に相関性や特徴がみられるかを確認する。 最終年度には、血液試料中の血中の関節痛の指標の一つであるⅡ型コラーゲン分解マーカー(C2C)とⅡ型コラーゲン合成マーカー(PIICP)の軟骨代謝マーカーを、ELISA法によって測定する。各被験者から得られたその結果と、ペプチド吸収との相関性を調べる予定である。
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Causes of Carryover |
当該年度、コロナウィルスの感染拡大から、採血試験開始が遅れた。そのため、当初実施する予定であった血漿試料の分析が進まず、その費用の支出が予定を下回ったためである。生じた次年度使用額に関しては、当初初年度で実施する予定であった、血中のHypペプチド分析にかかる消耗品費として使用する予定である。
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Research Products
(2 results)