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2022 Fiscal Year Research-status Report

Clinical study of early zinc supplementation for preterm infants

Research Project

Project/Area Number 20K11537
Research InstitutionShowa University

Principal Investigator

宮沢 篤生  昭和大学, 医学部, 講師 (50465134)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2024-03-31
Keywords早産児 / 低出生体重児 / 母乳 / 亜鉛
Outline of Annual Research Achievements

胎児の亜鉛蓄積は妊娠後期に行われるため、早産児は十分な亜鉛の備蓄がない状態で出生する。出生後の母乳栄養、長期静脈栄養管理、出生後の急激な体重増加は早産児の亜鉛欠乏と関連する可能性があるが、わが国で使用される母乳強化剤には亜鉛が添加されていない。本研究では母乳中の亜鉛濃度と児の亜鉛欠乏の関係について評価を行うとともに、亜鉛欠乏が児のアウトカムに及ぼす影響を評価することを目的としている。
2020年11月から2012年末までに48例の早産・低出生体重児をリクルートし、母乳284検体について経時的な亜鉛濃度の測定を行った。分娩後の母乳中亜鉛濃度は生後0週(産後1~7日)で557±195μg/dL、生後1週で510±166μg/dL、生後2週で382±112μg/dL、生後3週で319±97μg/dL、生後4週で282±128μg/dLμg/dLであった。出生時在胎週数と児の生後1週間以内の血清亜鉛濃度の間には弱い負の相関(r=-0.339, p=0.028)が認められたが、在胎週数と生後1~2週間以内の母乳中亜鉛濃度の間には有意な相関は認められなかった。大半の早産児に対して亜鉛製剤の補充が行われていたため、生後0~4週にかけて母乳中亜鉛と児の血清亜鉛の間に相関は認められなかった。一方で、NICU入院中の最大亜鉛製剤投与量が3mg/kg/日以上であった児(n=13)と最大投与量が3mg/kg/日未満であった児(n=35)の比較では、前者において生後2週(433±141 vs 538±168, p=0.001)および生後4週(189±57 vs 320±130, p<0.001)時点での母乳中亜鉛濃度が有意に低値であった。以上より亜鉛濃度の低い母乳は早産児の亜鉛欠乏症に関連している可能性が示された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

初年度から「母乳中亜鉛濃度と児の血中亜鉛濃度の関連性に関する検討」の開始を予定していたが、院内における倫理審査に時間を要したこと、COVID-19感染拡大に伴う分娩数・NICU入院数の減少により、当初の予定よりも対象患者のリクルートに時間を要した。2022年度は早産児に対する亜鉛の早期補充が亜鉛欠乏や児のアウトカムに及ぼす影響を評価する無作為比較試験の開始を予定していたが、同施設内において早産児を対象とした別の臨床試験(治験)が開始され、同様の理由で患者リクルート期間が延長し、対象者が重複するためリクルートを中断せざるを得なかった。(治験は2023年3月までに終了した)

Strategy for Future Research Activity

2023年春より無作為比較試験の開始を予定しており、現在倫理審査の準備を進めている。

Causes of Carryover

無作為比較試験の開始が遅れたため、母乳中亜鉛を測定するための検査費用として計上していた予算を使用することができなかった。2023年度から無作為比較試験を開始するとともに、これまでの研究内容の論文作成費用として使用を計画している。

URL: 

Published: 2023-12-25  

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