2021 Fiscal Year Research-status Report
エネルギー代謝と腸内細菌叢からみた心不全患者の栄養代謝病態の解明
Project/Area Number |
20K11554
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
佐々木 雅也 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (40242979)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 心不全 / 栄養状態 / 炎症性サイトカイン / 腸内細菌叢 |
Outline of Annual Research Achievements |
男性7例、女性4例、計11例について、血液生化学検査、Inbody s10を用いた体組成分析、血中のTNF-α、IL-6、カルシトニン、エンドトキシンの測定を行った。また糞便の細菌叢の解析、短鎖脂肪酸の測定もおこなった。 現在までの登録症例について解析したところ、心不全の重症度の指標のひとつである血清BNP値と血清中のサイトカイン(TNF-α、IL-6)とは負の相関傾向を認めたが、血清BNPとプロカルシトニンやエンドトキシンとの関連については、一定の傾向は認められていない。 また腸内細菌叢の検討では、クリブシエラ属占有率が16%と、健常者の細菌叢ではみられない菌が優勢化している症例が確認された。心不全患者の細菌叢は健常者とは異なる細菌叢であることが示唆されたが、対象患者全て同じような変化を認めるわけではなかった。今後、心不全の重症度や炎症性サイトカインとの関連について解析する必要があると考えている。一方、糞便中の短鎖脂肪酸濃度の結果でも、極端に濃度が低く、大腸発酵が上手く行われて症例が散見された。この点についても、心不全の病態との関わりについて解析を進める必要がある。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
コロナ対策のため、入院患者を対象とした臨床研究が実施できない期間があり、研究開始が遅れたためにエントリー数がまだ少ない状況である。
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Strategy for Future Research Activity |
2022年度中に、新たに20例程度の症例をエントリーすることにより、全体的な解析を可能とする計画である。
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Causes of Carryover |
研究開始が遅れたために、2021年度のエントリー数が予定より少なく、次年度使用額が生じた。
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