2022 Fiscal Year Research-status Report
Functional deteriorations of liver/pancreas caused by age-related changes of type XVIII collagen
Project/Area Number |
20K11556
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
百田 龍輔 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (80263557)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
米澤 朋子 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (30304299)
大塚 愛二 岡山大学, 医歯薬学総合研究科, 特命教授 (50168986)
大橋 俊孝 岡山大学, 医歯薬学域, 教授 (50194262)
内藤 一郎 岡山大学, 医学部, 客員研究員 (60362993)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 加齢 / 非アルコール性脂肪肝 / 膵炎 / 基底膜 / XVIII型コラーゲン / 代謝 / シミュレーション |
Outline of Annual Research Achievements |
脂肪肝の症状が見られる前の若い欠損マウスで”予兆”のような現象を改善することで脂肪肝、NAFLDへの進行を予防できるのではないかと考え、加齢マウスだけでなく2ヶ月齢の若いマウスを用いて改めて、網羅的に遺伝子発現と組織学的な検討を行った。若い欠損マウスは細胞内脂肪滴の蓄積では組織学的に大きな差は認められなかったが、肝臓の中心静脈周囲の構造について野生型と比較して若干の違いが見られた。これらが炎症によるものではないかと考えて研究を進めている。 さらに、野生型、欠損型の若いマウスの肝臓からRNAを抽出し、RNA-seqにより全転写産物の解析を行った。加齢マウスで行ったのと同様にネットワーク解析、コンピューターによる代謝シミュレーションを行い、変化の起きていると考えられる代謝経路・産物を検索した。 今回あらたにマウスの血液や肝臓を採取しリピドミクス解析を行った。血液・肝臓で蓄積している脂質組成について野生型と欠損マウスの間で比較検討を行っている。すなわち、上記のコンピューターシミュレーションの結果と生体で実際に起きているかどうかの検証を進めている。 一方、上記のネットワーク解析・シミュレーション結果をもとに、中心的な役割を果たす複数の代謝経路、遺伝子産物、代謝産物を同定した。これらの候補遺伝子産物で薬理学的な調節が可能な候補を抽出した。また、その機能を調節できるような化合物検索をバーチャルに行う高性能GPU搭載コンピューターの解析環境を立ち上げ、解析を進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
XVIII型コラーゲン欠損マウスの肝臓で起こる加齢に伴う組織学的変化、遺伝子発現の変化をあきらかにし、コンピューターを用いたシミュレーションを行い、変化が起こる代謝経路・産物の予測を行った。さらにこのシミュレーションの結果と、リピドミクスで得られた結果の解析に時間がかかっている。これらの結果をまとめるべく、論文執筆をすすめている。
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Strategy for Future Research Activity |
若い欠損マウスで見られた”予兆”と、ネットワーク解析・シミュレーション、そしてリピドミクス解析の結果がどう関連するかについて、生化学・組織学的な裏付けを進めてゆきたい。 変化が起こる多くの代謝経路・産物が見つかっており、これらのうち薬理学的な標的となりうるものを高性能GPU搭載コンピューターを用いて検索を行い、脂肪肝予防効果について検討を行いたい。
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Causes of Carryover |
今年度もコロナ禍が続いていて、その対応のため学会への参加が少なかった。また、若いマウスの遺伝子発現データをもとに、コンピューターを用いた解析、すなわちGOタームエンリッチメント、ネットワーク解析、代謝モデル作成、シミュレーションなどが中心で、試薬、機器類などの出費が少なくなった。 次年度以降は、引き続きマウス飼育料、遺伝子シークエンス料、血液検査料、細胞生物学的解析、組織標本作成、顕微鏡利用料、症状を改善するための試薬の検索に用いる高性能コンピューター利用料、投稿料などで順次執行する予定である。
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