2020 Fiscal Year Research-status Report
ミトコンドリア品質管理に着目した糖尿病における『膵β細胞の疲弊』の分子機構
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20K11563
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Research Institution | Kyorin University |
Principal Investigator |
青柳 共太 杏林大学, 医学部, 講師 (50453527)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 糖尿病 / 膵β細胞 / インスリン分泌 / マイトファジー / ミトコンドリア |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までにマイトファジーを可視化する蛍光プローブ(MTSプローブ)を膵β細胞特異的に発現するマウス(MTSマウス)を作出し、MTSマウスを高脂肪食(HFD)で10週間飼育すると膵β細胞におけるマイトファジーが増強することを見いだしていた。 本年度はまずMTSマウスの膵β細胞におけるシグナルがマイトファジーに由来することについて確認を行った。MTSマウスより培養した膵β細胞ではMTSプローブは目的通りミトコンドリアへと局在していることを確認した。さらにマイトファジー誘導剤DFP処理すると、膵β細胞においてもマイトファジーが惹起できることを電子顕微鏡解析で明らかにした後、MTSマウスより培養した膵β細胞をDFP処理するとマイトファジーのシグナルがリソソームにおいて確認できることを明らかにした。さらにDFP処理によるマイトファジーシグナルの増大はオートファゴソーム形成に必須の分子であるAtg7をノックダウンすることによって抑制されることを確認した。以上の結果より、MTSプローブはマイトファジーを定量的に検出できることが明らかとなった。 また、HFD飼育期間について検討したところ、当初計画していた10週間よりも20週間に延長した方がマイトファジーの可視化解析や生化学的解析でより安定した結果が得られることが明らかとなった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
MTSマウスにおいて検出されるマイトファジーシグナルについて、マイトファジー由来であることが確認できた。また、高脂肪食飼育の期間を20週間に延長したことで可視化解析及び生化学的解析で安定した結果が得られるようになった。
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Strategy for Future Research Activity |
膵β細胞におけるマイトファジーの分子機構を明らかにするために、PINK1/Parkin依存的な経路とPINK1/Parkin非依存的な経路について検討を進める。
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