2022 Fiscal Year Annual Research Report
Contribution of the intestinal tract to the alleviation of metabolic syndrome with organ crosstalk
Project/Area Number |
20K11582
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Research Institution | University of Nagasaki |
Principal Investigator |
城内 文吾 長崎県立大学, 看護栄養学部, 准教授 (00548018)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 腸管 / メタボリックシンドローム / 臓器連環 |
Outline of Annual Research Achievements |
メタボリックシンドローム(MetS)の発症抑制または改善時の腸管の寄与度は十分に理解されていない。本研究では、生体内での臓器連環を介して抗MetS作用を発現する食品因子のメカニズム解析において、腸管の寄与を調べることを目的としている。ホスファチジルコリン(PC)と、PCの腸管消化物であるグリセロホスホコリン(GPC)、塩化コリン(CC)のコリン化合物を等モルでSD系ラットに給餌させる実験を行った。病態発症前(未病状態)の代謝変動を見出すため、GC-MSによる親水性低分子化合物分析、LC-MS/MSでのコリン代謝物分析、腸内細菌叢解析を行ったところ、多数の化合物の血漿濃度に変動が認められた。その1つは動脈硬化症・糖尿病の危険因子であるTMAOであった。血漿TMAO濃度はGPCおよびCC摂取で有意に高値を示し、PC摂取は変動させなかった。血漿TMAO濃度変動と関連する腸内細菌が見出され、AnaerotruncunsおよびCoprobacterの占有率の影響が強いことが示された。またPC摂取により有用菌Akkermansia muciniphilaの占有率が高値を示しており、このこともPC摂取による抗MetS作用に関与することが示唆された。さらに、あるステロイド(腸内細菌代謝物)の摂取が肥満・糖尿病モデルマウスの高脂血症を改善し、その作用機序として脂肪の吸収抑制が示された。同ステロイドは高インスリン血症の改善作用も有することから、インスリン抵抗性を惹起する炎症因子のmRNA量に変化は認められなかったことから、インスリンシグナリングに関わるタンパク質群の発現量等について今後も解析を進めることで、作用機序の全容解明を試みたい。
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Research Products
(4 results)