2022 Fiscal Year Annual Research Report
Prediction of physical function and metabolic risk by using distribution of trunk skeletal muscle and visceral fat
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20K11602
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
田中 憲子 (石黒憲子) 名古屋大学, 総合保健体育科学センター, 准教授 (70439280)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 身体組成 / 骨格筋量 / 性差 / 若齢者 / 身体機能 |
Outline of Annual Research Achievements |
COVID-19の影響により,高齢者を対象としたデータ収集を断念することとなった.そこで2022年度は,昨年度末までに取得した若齢男女データ(n=51)の横断的検討を行うとともに,彼らの1年後測定を実施した. 横断的検討では,1)体幹部骨格筋の質と関連する因子の検討,および2)体幹部骨格筋と内臓脂肪の分布状況と代謝疾患リスクや身体機能との関連,に着目した. 1)の結果において,若年者の体幹部骨格筋の質的指標(エコー強度)と関連する因子には男女差が認められた.すなわち,男性では長座体前屈と飽和脂肪酸のエネルギー比率が,女性では動脈硬化度(baPWV)が,エコー強度と有意な相関を示した. 2)の分析に先立ち対象者の体格指数を確認したところ,女性の体格指数は,男性のそれに比べ有意に低値を示していた.そこで,女性における体格指数の範囲(17.3~23.3 kg/m2)内にある男性を抽出し,統計解析を実施した(n=45).その結果,腰部多裂筋筋厚と内臓脂肪厚の比(SM/VAT)は,女性におけるインスリン抵抗性の指標(HOMA-IR)と有意な負相関(r=-0.464)を,歩行機能の指標(身長あたり2ステップ長)との間に有意な正相関(r=0.404)を示した.内臓脂肪厚もHOMA-IRと有意な正相関(r=0.424)を示したが,ステップワイズ重回帰分析の結果,HOMA-IRの有意な予測変数として選択されたのは,SM/VATのみであった.一方,男性におけるSM/VATとの間に有意な関連を示したのは,長座体前屈(r=0.401)のみであった.また,男性の皮下脂肪厚(腹部,背部,側腹部の平均値)とHOMA-IRとの間に,有意な正相関(r = 0.447)が認められた. 1年後測定が終了したのが2023年2月であった.縦断的な検討結果は,研究成果報告書に記載する.
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