2020 Fiscal Year Research-status Report
Effect of nondigetible oligosaccharide for improving vitamin deficiency in young women
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20K11614
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Research Institution | Nakamura Gakuen College |
Principal Investigator |
田辺 賢一 中村学園大学, 栄養科学部, 准教授 (60585727)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
奥 恒行 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 客員教授 (50010096)
中村 禎子 十文字学園女子大学, 人間生活学部, 教授 (60382438)
近藤 貴子 名古屋女子大学, 健康科学部, 講師 (60737203)
三好 規之 静岡県立大学, 食品栄養科学部, 准教授 (70438191)
金高 有里 十文字学園女子大学, 国際栄養食文化健康研究所, 客員研究員 (80420909)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 難消化性糖質 / 食物繊維 / ビタミン / 腸内細菌 / プレバイオティクス |
Outline of Annual Research Achievements |
葉酸は、DNA合成の際の補酵素として働くため、胎児の出生の際に重要な栄養素の1つである。特に、妊婦の葉酸が欠乏することによって、神経管閉鎖障害などの先天異常が起こるリスクが高くなることが知られている。国民健康栄養調査の結果より、若年女性は、痩身傾向が高く、食事から十分なエネルギーならびに栄養素を摂取できていないことが明らかになっている。また、水溶性ビタミンである葉酸の摂取量は、若年女性において食事摂取基準の推奨量と比較して約70%弱であることも併せて報告されている。 本研究の目標は、若年女性において不足している葉酸を栄養補助食品で補うのではなく、難消化性オリゴ糖の摂取によって腸内細菌のビタミン産生能を間接的に活性化させることで、宿主に葉酸を供給し、葉酸欠乏症を予防することである。当該年度では、マウスに予め、難消化性オリゴ糖含有飼料を摂取させ、腸内細菌叢を改善後、葉酸欠乏食ならびにFOS含有葉酸欠乏食に切り替え、マウスの葉酸欠乏を予防できるか否か評価した。葉酸欠乏症の指標として、血中葉酸濃度、ホモシステイン濃度ならびに赤血球のサイズを用いた。 その結果、難消化性オリゴ糖の継続摂取によってマウスの葉酸欠乏を遅延している可能性を見出した。得られた結果は、難消化性オリゴ糖の継続摂取で腸内細菌由来の葉酸が過剰症を引き起こす可能性が低いことを示唆しており、ライフステージ別の潜在的な葉酸欠乏に寄与する可能性を示している。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度の研究計画はおおむね問題なく実施している。したがって、順調に申請した研究課題は進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
研究実施計画に従って本年度実施予定の「妊娠前からの難消化性オリゴ糖の継続摂取による腸内細菌由来のビタミン産生増強効果が母マウスの葉酸蓄積量、仔マウスの先天性奇形に及ぼす影響」を実施する予定である。
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Causes of Carryover |
出張費として計上していた予算を使用することができなかった。今年度は、新たな実験方法を確立する必要があるため、昨年度、習得することができなかった研究手法を学ぶため、当該助成金と翌年度の助成金を使用する。
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Research Products
(2 results)