2022 Fiscal Year Annual Research Report
次世代の骨格筋萎縮に及ぼす発育初期のポリフェノールの影響評価とその作用機序の解明
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20K11649
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Research Institution | Aomori University of Health and Welfare |
Principal Investigator |
佐藤 伸 青森県立保健大学, 健康科学部, 教授 (40310099)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
向井 友花 神奈川県立保健福祉大学, 保健福祉学部, 教授 (60331211)
山岡 伸 青森県立保健大学, 健康科学部, 実験・実習助手 (40830823) [Withdrawn]
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 妊娠期授乳期低栄養 / 植物ポリフェノール / 骨格筋 / 慢性炎症 / オートファジー |
Outline of Annual Research Achievements |
胎生期や乳児期の低栄養は成長後の児の肥満や糖尿病などの発症リスクを高めることが知られている。例えば、妊娠期に低蛋白食を摂取した母ラットから産まれた仔ラットの骨格筋では慢性炎症や酸化ストレスの亢進が報告されている。これには、エピジェネティックな働きが関与しているという。一方、骨格筋の減少は、腎臓の機能と関連していることが知られている。 植物ポリフェノールの1つであるクルクミンは酸化作用や抗炎症作用を有し、さらにエピジェネティックな働きを持つ。本研究では、妊娠期に低栄養に曝された母ラットの授乳期にクルクミンを与え、離乳後、雌性仔ラットに果糖負荷し、腎臓に及ぼすクルクミンの影響を検証した。その結果、授乳期にクルクミンを摂取した母ラットから産まれた雌性仔では、クルクミンを摂取しなかった母ラットから産まれた雌性仔に比べて、血漿中のグルコース、トリグリセリド濃度ならびに酸化ストレスの指標であるマロンジアルデヒド(MDA)濃度は減少した。一方、腎臓中の抗酸化に関与する転写因子Nrf2及びその標的となるヘムオキシゲナーゼ(HO)-1のタンパク質発現量は有意に増加した。加えて、腎臓中のグルタチオン(GSH)量及びグルタチオンペルオキシダーゼ(GPx)活性が増加した。これらのことから、授乳期に母ラットが摂取するクルクミンは、離乳後に果糖負荷された雌性仔の腎臓におけるNrf2発現量の増加を介して、Nrf2の標的であるHO-1発現量を増加し、またGPx活性を高めて、腎臓の酸化ストレスを抑制することが示唆された。
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Research Products
(3 results)