2023 Fiscal Year Annual Research Report
プロクラステス距離の一般化を軸としたエッシャータイリング自動生成法の深化
Project/Area Number |
20K11695
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
永田 裕一 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 教授 (70334795)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | エッシャータイリング / ARAP変形 / タイリング |
Outline of Annual Research Achievements |
令和5年度は2種類の目標図形に対するエッシャータイリングの生成法の開発を行った.これは,与えられた2種類の目標図形になるべく類似した2種類の図形を用いて平面のタイリングを生成する手法である.この問題に対するアルゴリズム開発は令和4年度までの研究でほぼ完了しており,満足の行く結果が得られることを確認していた.令和5年度はこの成果を論文にまとめ,コンピュータグラフィクスの分野ではトップジャーナルと言われるACM Transactions on Graphics (TOG)に投稿し,最終的に採択された. 本研究の全期間において次の2つの成果を得た. (i) 1種類の目標図形に対して1種類のタイル図形を用いてタイリングを行う場合で,複雑な目標図形に対しても満足度の高いタイリングを生成する方法を開発した.最も重要なアイデアはコンピューターグラフィクスの分野では良く知られた手法であるas-rigid-as-possible (ARAP) 変形の考え方を目標図形とタイル図形の類似度を測る指標として導入したことである.ただし,このアイデアを単純に実行するには非常に計算時間がかかるため,計算時間を削減するための工夫も考案した.この成果は最終的にTOGに掲載された. (ii) (i)で得た成果を2種類の目標図形に対するエッシャータイリングへと拡張した.しかし,単純に(i)で開発した手法を2種類の目標図形の場合に拡張すると,解くべき最適化問題が複雑になってしまう問題や,考慮しなくてはならない組合せ的な要素数が膨大になりすぎて現実的な計算時間で解法を実行することが困難であるといった問題があった.本研究ではそれらの問題を解決する方法も考案し,現実的な計算時間で満足度の高い結果が得られることを実証した.この成果は最終的にTOGに掲載された.
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Research Products
(1 results)