2023 Fiscal Year Research-status Report
Studies on statistical inference for ultra-high dimensional semiparametric models
Project/Area Number |
20K11705
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Research Institution | Hitotsubashi University |
Principal Investigator |
本田 敏雄 一橋大学, 大学院経済学研究科, 教授 (30261754)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2025-03-31
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Keywords | 超高次元データ / 前進型変数選択法 / 変数選択 / 情報量規準 / 分位点回帰モデル / 一般化線形モデル / Cox回帰モデル |
Outline of Annual Research Achievements |
2022年度までに超高次元データに対する前進型の変数のスクリーニング法に関して,一般化線形モデルおよび分位点回帰モデルについて十分な研究成果をあげることができた.そのため2023年度においては,計算機および計算手法の進歩により実行可能となりつつある超高次元データに対するl_0-penaltyによる変数選択問題に注目し研究を行った.この手法は,情報量基準に基づく総当たりによる変数選択とほぼ同値であるといえる.先行研究としては,平均回帰に関するものではBertsimas et al.(2016), Hazimeh et al.(2023)などがある. 2023年度においては,分位点回帰について理論的な結果を得ることができ,それを一橋大学経済学研究科のディスカッションペーパー“Sparse quantile regression via l_0-penalty”にまとめた.この理論的結果のオリジナルな点は,1.分位点回帰を厳密に扱っていること,2.線形モデル,加法モデル,および変動係数モデルを統一的に扱っていること,3.新しい数学的なテクニックを用いることにより,有界なチューニングパラメータの下で,有効な添え字の数が発散する場合の一致性についての厳密な証明を与えていること,である.さらに, Hazimeh et al.(2023),Chen and Lee(2023)の結果をもとにした推定量の計算方法についての国際共同研究を進めており,以上の結果を科研費研究集会で報告した.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
2022年度までに,本研究の目標である超高次元データに対する前進型の変数のスクリーニング法に関して,一般化線形モデルおよび分位点回帰モデルについて大きな研究成果をあげ,査読付き国際誌に掲載することができた.加えて2022年度においては,高次元生存時間データの統計解析に関する解説論文を招待により作成した.そして2023年度においては,上の研究実績の概要で述べたように,超高次元分位点回帰モデルに対するl_0-penaltyによる変数選択に関する研究を開始し,新しい理論的な研究成果も得た.
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Strategy for Future Research Activity |
2024年度においては,2023年度に開始した超高次元分位点回帰モデルに対するl_0-penaltyによる変数選択に関する理論的な研究成果を,国際共同研究によりさらに発展させる計画である.具体的には,理論的な結果の精密化と適用範囲の拡張,シミュレーションによる有効性の確認,実データへの応用などを行うことにより研究を完成させ,国際誌への投稿を目指す.
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Causes of Carryover |
2022年度まで続いた世界的なコロナ禍の影響と家族の病気により当初予定していた海外出張ができず,海外出張のための旅費の大部分が未使用となった.2023年度において,シミュレーション,実証研究などの計算を行うためのパソコンおよびそれに関連する物品でその多くを有効に使用したが,まだ一部の未使用分が残っており,それが2024年度使用分となった.2024年度においては,その未使用分を,可能な範囲での研究打ち合わせあるいは学会発表のための旅費,研究に必要な書籍などに有効に使用する予定である.
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