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2020 Fiscal Year Research-status Report

多様な状況における統計的仮説検定方式の開発とその応用

Research Project

Project/Area Number 20K11714
Research InstitutionSenshu University

Principal Investigator

西山 貴弘  専修大学, 経営学部, 准教授 (30516472)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2024-03-31
Keywords仮説検定 / 漸近理論 / 多重比較 / 高次元データ
Outline of Annual Research Achievements

本研究では,様々な状況の下で統計的仮説検定問題についての理論と方法論の開発を行うことを目的とし,その有用性・実用性について研究を行った.近年の情報化の進展に伴い,多種多様なデータに対する統計解析手法の開発は重要であり,この問題に関連して本年度は,特に高次元データに対する複数母集団の平均ベクトル間の多変量多重比較法について議論を行った.高次元データに対する多変量多重比較法に関しては,これまでの研究成果として母集団の共分散構造が等しい場合に対する検定方式を提案していた.しかし,共分散構造が異なる場合では非常に大きなバイアスが生じることにより性能が低下してしまい,用いることができないことが分かった.そのため,共分散構造が異なる場合に対する検定方式の提案を行った.具体的には,まず共分散構造が異なる場合の2母集団の平均ベクトル間の同等性検定である多変量Behrens-Fisher問題に対して,高次元の場合においてよく知られている統計量のエッジワース展開に基づいた近似分布の導出を行った.さらにこの結果に基づいて新たな近似同時信頼区間を構築した.また,数値実験によって近似精度の評価を行い,構築した近似同同時信頼区間の有用性を確認することができた.これらの結果について,2021年6月に開催される国際会議(EcoSta2021)において報告を行う予定である.また,研究成果をまとめてTechnical Reportとして公表しており,さらに国際学術雑誌に投稿中である.

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

交付申請書に記載した,高次元枠組みにおける平均ベクトルに関する検定問題についてはある程度計画通り進み,順調に研究成果を得ることができ,次年度以降も引き続き研究を行っていく.さらに,関連する問題として高次元データに対する共分散構造に関する検定問題に対してもいくつかの課題を考えており,来年度以降も派生する問題について引き続き研究を行っていく.また、欠測が生じている分割表に対する仮説検定問題についても引き続き研究を行っていく.しかしながら,ノンパラメトリックな場合における平均ベクトル間の多変量多重比較法についてはまだ研究途中であり,来年度以降の研究課題である.

Strategy for Future Research Activity

次年度は,研究課題の申請において挙げた,高次元枠組みにおける母集団の分散共分散構造が異なる場合の平均ベクトル間の新たな仮説検定方式の提案について取り組んでいく.さらに並行して,欠測が生じている分割表に対する仮説検定問題の開発を試み,得られた結果についての研究成果をまとめるとともに,学術雑誌に投稿する.また,関連する問題である高次元枠組みの下での共分散構造に関する検定に対しても議論を行っていく.
次年度の予定としては,2021年6月,7月に開催される国際会議において研究成果の発表を予定している.この他にも関連する国内会議や国際会議にも参加し,最新の研究成果や研究動向について調査し,多くの研究者と積極的に情報交換を行っていく予定である.

Causes of Carryover

今年度は,直接経費約100万円のところ、約50万円の支出となり,次年度繰越金は約50万円となった.これは世界的な新型コロナウイルス感染症の影響で,当初参加を予定していた国際会議等が中止や延期となってしまい,学会出張旅費として計上していた予算を使用できなかったためである.
次年度の研究費の使用内訳としては,物品費(消耗品費)を計上し,また,研究成果の発表や情報収集のために,国内の学会(統計関連学会連合大会(9月),日本数学会(9月),日本計算機統計学会(11月))や国内で開催される国際会議などに参加するための参加費や旅費を計上する予定である.さらに,研究課題におけるシミュレーションなどを円滑に実行するために,高性能なPCや数式処理ソフトの購入費を計上する予定である.
以上の経費を次年度に請求する研究費と合わせて使用する計画である.

  • Research Products

    (3 results)

All 2021 Other

All Int'l Joint Research (1 results) Journal Article (1 results) (of which Open Access: 1 results) Remarks (1 results)

  • [Int'l Joint Research] KTH Royal Institute of Technology(スウェーデン)

    • Country Name
      SWEDEN
    • Counterpart Institution
      KTH Royal Institute of Technology
  • [Journal Article] High-dimensional Multiple Comparison Procedures among Mean Vectors under Covariance Heterogeneity2021

    • Author(s)
      Masashi Hyodo, Takahiro Nishiyama and Hiromasa Hayashi
    • Journal Title

      Technical Report, Statistical Research Group, Hiroshima University

      Volume: No.21-03 Pages: 1 - 23

    • Open Access
  • [Remarks] 専修大学研究者情報システム

    • URL

      https://kjs.acc.senshu-u.ac.jp/sshhp/KgApp?resId=S001699

URL: 

Published: 2021-12-27  

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