2023 Fiscal Year Annual Research Report
マルチサービス無線ネットワークのための仮想アクセスポイント構成手法
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20K11768
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Research Institution | The University of Tokushima |
Principal Investigator |
木下 和彦 徳島大学, 大学院社会産業理工学研究部(理工学域), 教授 (40304018)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | 無線ネットワーク / 仮想化 / QoS |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,稠密に配置された無線LANアクセスポイント(AP)を有効に利用する方法について検討した.具体的には,WWW閲覧やメール送受信,ファイル転送などの古典的なベストエフォート型サービス(Best Effort/以下BE)と,動画閲覧などのストリーミングサービスを一定の帯域を保証して提供するサービス(Guaranteed Bit Rate/以下GBR)を想定し,サービスごとに複数の物理APから構成される仮想APを形成して,GBRサービスの呼損率を目標値以下に抑えながらBEサービスの満足度(効用)を可能な限り向上させる手法を確立した.得られた方式はWi-Fiだけでなくローカル5Gなどの異なる無線システムを含んだ環境にも適用可能であり,普遍性が高い. 最終年度である令和5年度には,前年度までに得られたヒューリスティックアルゴリズムに加えて,機械学習(Q学習)を適用することで更にGBRサービスの呼損率を低減させる手法を提案した.また,APに対するチャネル割り当てについても検討し,IEEE802.11axを想定して,ユーザ数に偏りがある場合には敢えて隣接するAPに同じチャネルを割り当てても全体としてBEサービスの満足度を向上させるアルゴリズムを考案した.更なる発展として,標準/HD/4Kのように段階的に異なる映像品質を有する動画サービスや,セルラーとWi-Fiの同時利用が可能な環境への拡張についても検討した.
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