2022 Fiscal Year Research-status Report
P4-based local-global integrated control for packet forwarding in wireless networks
Project/Area Number |
20K11770
|
Research Institution | Kyushu Institute of Technology |
Principal Investigator |
鶴 正人 九州工業大学, 大学院情報工学研究院, 教授 (40231443)
|
Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
|
Keywords | SDN / P4 / 制御プレーン / マルチホップ無線ネットワーク / パケットスケジューリング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、当初(課題1)マルチホップ無線ネットワークのパケット中継転送に必要な高度化技術をデータプレーン・プログラミングのための最新SDN技術であるP4技術によってソフトウェアスイッチおよびSDNコントローラ上に実現・検証し、また(課題2)その際に必要となる局所・大域制御のための統一的制御プレーンを同じくP4技術によって実現し、課題1の具体例を通して検証することを目標とした。しかし、諸事情から大幅な計画見直しを行い、課題1ではマルチホップ無線ネットワークのパケットスケジューリングのP4技術による実装は諦めてシミュレーション評価までとし、課題2での統一的制御プレーンのP4技術による実装に注力することとした。 2022年度は、課題1では、手法としての実用性を高めるための各中継ノードにおけるバッファリング導入を設計し、単位時間当たりのパケット生成数の変動時にパケット到達率と到達遅延時間のトレードオフを制御できることをシミュレーションによって検証した。一方、課題2では、動的in-band制御チャネルの設計を進め、一部機能の標準P4ソフトウェアスイッチ(bmv2 on Linux)上の試作の性能分析を実施して2件の外部発表を行うと共に、高速P4ソフトウェアスイッチ(t4p4s on DPDK/Linux)を用いた実験を進めた。 さらに、NICTのP4テストベッド (https://testbed.nict.go.jp/p4/) においてP4ハードウェアスイッチ(Edgecore社 Wedge 100BF-32X)を2台借りて利用するために必要なネットワーク接続やライセンス契約等の利用環境整備を進め、利用を開始した。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
複数のP4ソフトウェアスイッチを使った実験を進め、P4に関するノウハウを蓄積し、NICTのP4テストベッドのP4ハードウェアスイッチを使った実験の準備もできた。一方、計画では研究室でもP4ハードウェアスイッチ(APS社 APS2112D-A-AF、国内販売代理店マクニカ)を購入してNICTのP4テストベッドと接続したネットワークを構成してin-band制御プレーンの実験を行う予定であったが、P4ハードウェアスイッチの購入が予約待ち状態であることがわかり(最新情報では2023年11月)、計画の再見直しが必要となったため。
|
Strategy for Future Research Activity |
1年間の補助事業期間延長を行った。In-band制御プレーンの方式とその実装に関して、性能的評価はNICTのP4テストベッドのP4ハードウェアスイッチを利用して行い、機能的評価は同テストベッドと研究室内のP4ソフトウェアスイッチを接続して台数を増やして行うことで、汎用性を考慮したin-band制御プレーンのP4技術による実装・検証・評価という目標を達成する。
|
Causes of Carryover |
COVID19の影響で国際会議がオンラインとなって旅費が少なくて済んだ上に、最終成果が遅れたため、成果発表に必要な経費も少なくて済んだため。そこで、1年間の補助事業期間延長を行ない、この予算は、追加実験のためのP4ソフトウェアスイッチ用PCの購入、成果発表のための国内研究会や国際会議の旅費・参加費および論文誌の掲載料、消耗品購入などに使用する計画である。
|