2021 Fiscal Year Research-status Report
時空間セグメントと収集データを柔軟に設定可能なクラウドセンシング基盤に関する研究
Project/Area Number |
20K11779
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Research Institution | Aichi Institute of Technology |
Principal Investigator |
梶 克彦 愛知工業大学, 情報科学部, 准教授 (40466412)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
水野 忠則 愛知工業大学, 情報科学部, 教授 (80252162)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | クラウドセンシング |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,行動・環境センシングデータを柔軟に収集して利用できるクラウドセンシング基盤を構築し,その運用によってデータ収集に必要な条件・依頼方法などの知見を蓄積することを目的とする.クラウドセンシング基盤の利用者は,データ収集依頼者と,データ収集協力者に分類される.データ収集依頼者は「なんのために,いつ,どの場所において,どんな種類のセンサデータが必要か」を定義する.データ収集協力者はスマートフォンやスマートウォッチに専用アプリケーションをインストールしておくと,適切な時空間に存在しているデータ収集協力者に対して,センシング要求のプッシュ通知が送られる.ユーザがデータ収集の種類や目的に同意した場合には,その時空間にいる間のセンシングデータをバックグラウンドでロギングし適宜センサデータ管理サーバにアップロードされ る.依頼者はアップロードされたセンサデータを適宜利用できるようになる. 本研究が対象とするクラウドセンシング例を以下にあげる.「建物構造を構築するため,昼間の時間帯の,ある建物における,加速度・角速度・気圧データを収集したい」「深夜の騒音公害調査のため,夜間の,公園における,騒音レベルデータを収集したい」. 2年目となる2021年度は,初年度に検討・実装を行ったプラットフォームの基本部分を拡張し,特にプライバシ・セキュリティ関係に関して強化を行った.協力者が提供するセンサ信号には,プライバシに直結する情報が含まれうる.そのため,サーバに送信する前に匿名化処理する必要がある.また協力者はいつでも協力を辞退でき,それまでに提供したデータを削除するといった手続きを可能にする必要がある.これらの機能の実装によって,実用的なプラットフォームの実現に近づくことができたと考える.
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
2年目までにはプラットフォーム構築を概ね完了させる予定であった. 大きく分けてサーバ側とスマートフォン側の研究開発を行っている. サーバ側はセンサ信号に関するプライバシ関係の強化を含めて実装が順調に進んでいる. 一方スマートフォン側の機能実装がやや遅れており,サーバとスマートフォンの連携部分が完成するところまでには至っていない.
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Strategy for Future Research Activity |
次年度にはサーバとスマートフォンの連携を含むプラットフォームの機能全体の構築を完了させ,運用実験に入り様々な種類のデータ収集と分析をすすめる予定である.
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Causes of Carryover |
コロナ禍で予定していた出張が取りやめになったため繰越が生じた. 次年度の出張費としての支出を予定しているが,出張困難な状況が長引くようであれば 実験機材としてスマートフォン複数台の購入を行う予定である.
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