2021 Fiscal Year Research-status Report
A fine-grained OD estimating system fusing sensors in buses
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20K11789
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| Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
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Principal Investigator |
新井 イスマイル 奈良先端科学技術大学院大学, 総合情報基盤センター, 准教授 (60512572)
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| Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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| Keywords | ITS |
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| Outline of Annual Research Achievements |
公共交通機関の利用状況から街中の人の動線を解析する際に役立つOD（Origin Destination）データを日々の変化も捉えるべくリアルタイムにかつプライバシーに配慮して生成することを本研究の目的としている。これまで交通系ICカード、無線LANのビーコン、Bluetooth探索応答や車内カメラ映像を解析する手法が提案されてきたが、設備コストの問題で普及しなかったり、トラッキング性能とプライバシー対策のトレードオフの問題があり、単一情報源による解析手法の限界が生じている。本研究では現実的に路線バスに搭載し得るセンサ群のデータ解析結果を複合（センサフュージョン）し、互いの短所を補完し合うことで現実的なコストで高品質にODデータを生成する。
計画は(1)各情報源の特徴調査と追跡試行、(2)センサフュージョンODデータ生成、(3)実証実験の3フェーズに分かれており、本年度はこの第1フェーズ及び第2フェーズに取り組み、無線LANとBLE（Bluetooth Low Energy）のフレームを主に解析した。
無線LANから得られる情報はMACアドレスのランダム化や電波受信状態の不確実性によってODデータ作成の主軸にはなり得ない情報であることが分かった。BLEは新型コロナウィルス罹患者接触確認アプリCOCOAが発するビーコンに含まれるExposure Notification（暴露通知）が10-20分同一識別子で持続することから、バス乗車中に数回の変更を捕捉できれば良いことが分かった。実際に運行中の路線バスで観測実験した結果、捉えたビーコンから推定したODは60%以上の適合率を得た。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究計画にある (1)各情報源の特徴調査と追跡試行フェーズに取り組みつつ、(3)実証実験を行なった。(2)センサフュージョンODデータ生成については未着手となった。(1)は細分化すると情報源別に(1a)ドライブレコーダ映像、（1b）無線通信情報、（1c）プライバシフリーセンサ情報に分かれており、今年度は特に(1b)の無線LANとBLEのフレーム解析・活用について進捗を得た。(1a)ドライブレコーダ映像、(1c)プライバシフリーセンサ情報についてはセンサ設置とデータ収集基盤の開発に留まった。
無線LANは制御フレームのうち特にProbe Requestについて調査し、物理情報としてはRSSI（Received Signal Strength Indicator）やCSI（Channel State Information）を分析した。Probe RequestはMACアドレスのランダム化がほぼ毎度と高頻度で、さらにフレーム内に他に存在する識別子となり得る情報が埋もれていないため端末の特定が困難であることが明らかになった。RSSIやCSIは端末を特定する程の端末分類性能は得られずあくまで補助的な情報であったため、MACアドレスのランダム化が高頻度であることから無線LANの情報はODデータ生成の主軸にはならないと結論づけた。
BLEについては新型コロナウィルス接触確認アプリの登場により、アプリ搭載端末から暴露通知が送出されており、また10-20分毎に鍵情報と送信元MACアドレスを変更するため、バス乗車中に数回は変更されることが考えられる中で、それらを1乗客として認識できることを確認した。暴露通知のID変更のタイミングにRSSIが近いものを同一端末として紐付けるキャリーオーバーアルゴリズムを実装し、京都市内で運行中の路線バス４運行で観測実験した結果、60%以上の適合率が得られた。
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| Strategy for Future Research Activity |
(1a)ドライブレコーダの映像解析と(2)センサフュージョンODデータ生成の開発に遅れが生じているため、次年度中に実施して計画の遅れを取り戻す。
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| Causes of Carryover |
国際会議の投稿・発表が計画通りに実施できていないため、次年度前半に投稿し、後半に発表する。
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