• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2020 Fiscal Year Research-status Report

Secure and efficient substring searchable symmetric encryption using advanced data structure

Research Project

Project/Area Number 20K11808
Research InstitutionShinshu University

Principal Investigator

山本 博章  信州大学, 学術研究院工学系, 教授 (10182643)

Project Period (FY) 2020-04-01 – 2023-03-31
Keywords検索可能暗号 / 部分文字列検索 / データ構造 / 有限オートマトン / 正規表現
Outline of Annual Research Achievements

本年は下記の事項を実施した。
1.拡張型DAWGを用いた部分文字列検索可能暗号の改良:文字列に対するDAWG(directed acyclic word graph)とは、その文字列のすべての部分文字列を受理する決定性有限オートマトンである。申請者は、安全性や検索効率を高めるため、DAWGをその状態遷移の記号がすべて異なるように改良した拡張型DAWGを開発し、それを用いた新たな部分文字列検索可能暗号を開発した。従来法は、索引サイズや検索速度のため、拡張型DAWGのラベルだけを使って検索文字列がドキュメントに含まれるかどうかを判定する手法だが、偽陽性が発生する。これを改善するため、拡張型DAWGの状態遷移をランダムなデータとして保存し、状態遷移を計算することで偽陽性をなくす方法を開発した。さらに、未検証であった安全性についても明らかにした。
2.ファクターオラクルを用いたデータ構造の改良:申請者は、暗号化索引をより省スペースにするため、ファクターオラクルを導入した手法を設計したが、ファクターオラクルを構成するアルゴリズムの効率が悪かった。そこで、ファクターオラクルを構成するためのアルゴリズムを改良し、大規模データに対応できるようにした。さらに、複数テキストに対するファクターオラクルは、その構成の仕方によって複数定義できるが、その性質を明らかにした。
3.正規表現による検索が可能な検索可能暗号の改良:正規表現における検索は、部分文字列検索の一般化である。申請者は、暗号化データに対する正規表現検索を実現するため、ブルームフィルタを用いた手法を提案した。本年度は、有限オートマトンを使って検索する部分において、2分探索の考えを導入することにより検索効率を改善した。
4. 上記の結果について研究会等で発表した。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

拡張型DAWGを用いた部分文字列検索可能暗号について、その正当性および安全性を証明し、論文としてまとめることができた。さらに、DAWGの省スペース版であるファクターオラクルを利用した検索可能暗号や正規表現による検索が可能な検索可能暗号ついても、まだ効率性や安全性で十分ではないが、第一歩となる最初の手法を開発することができた。

Strategy for Future Research Activity

開発した手法の改良を目指すとともに結果を公表する。
1.拡張型DAWGを用いた部分文字列検索可能暗号の改良と実験的評価:偽陽性の発生をなくした改良型の手法について、適応的安全性を満たすように改良する。さらに、大規模なデータを扱うためには拡張DAWGを構成するアルゴリズムを改良する必要があるため、効率的に暗号化索引を構成する手法を開発する。また、検索用の暗号化索引のサイズを実用的なものにするため、保存するデータ量の削減について検討する。
2.検証可能かつ動的データに対応した部分文字列検索可能暗号の開発:検証可能とは、サーバから返される検索結果が正しいものか判定可能な機能を持つシステムである。拡張DAWGに基づいた手法は、現状、静的データにのみ対応しており、追加・削除が可能な動的データに対応していない。そのため、動的データに対応できるようシステムを改良する。さらに、検索結果の検証が可能なシステムへと拡張する。
3.正規表現検索が可能な検索可能暗号の改良:従来法はサーバ上で有限オートマトンの動作を計算しているため、検索文字列がどこに出現したかの情報が漏れてしまう。そのため、より秘匿性の高い手法について検討する。
4.Oblivious RAM(ORAM)の応用:ORAMはデータへのアクセスパターンを隠すための仕組みである。提案法の安全性を高めるためORAMの効果的な活用法について検討する。

Causes of Carryover

新型コロナウィルス感染症のため、予定していた研究会、国際会議等への参加ができなかったこと及びすべてオンライン開催であったため、予算の執行は予定より少なかった。本年度は、実験用のコンピュータを購入するとともに、研究会、国際会議等への参加費、論文の校閲費、論文投稿費などに使用する。

  • Research Products

    (6 results)

All 2021

All Presentation (6 results)

  • [Presentation] 正規表現に対する検索可能暗号の改良2021

    • Author(s)
      伊藤天啓、山本博章、藤原洋志
    • Organizer
      SCIS2021
  • [Presentation] 動的データに向けた部分文字列検索可能暗号2021

    • Author(s)
      藤村享平、山本博章、藤原洋志
    • Organizer
      SCIS2021
  • [Presentation] DAWGに基づいた部分文字列検索可能暗号の改善2021

    • Author(s)
      小田亮輔、山本博章、藤原洋志
    • Organizer
      情報処理学会全国大会
  • [Presentation] 検証可能な機能に向けた検索可能暗号2021

    • Author(s)
      小澤響平、山本博章、藤原洋志
    • Organizer
      情報処理学会全国大会
  • [Presentation] 正規表現に対する最短文字列検索アルゴリズムの並列化2021

    • Author(s)
      大邊陽介、山本博章、藤原洋志
    • Organizer
      情報処理学会全国大会
  • [Presentation] ファクターオラクルを用いたコンパクトな全文検索索引の構築2021

    • Author(s)
      佐藤明幸、山本博章、藤原洋志
    • Organizer
      2020年度冬のLAシンポジウム

URL: 

Published: 2021-12-27  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi