2023 Fiscal Year Annual Research Report
Research of a robust secure authentication framework for ITS
Project/Area Number |
20K11809
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
猪俣 敦夫 大阪大学, 情報セキュリティ本部, 教授 (90505869)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2024-03-31
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Keywords | ITS / ペアリング / 車載CPU / 自動車セキュリティ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、ITSにおいて適切なセキュリティ機能の洗い出しを行うとともに、実際に実機を用いた評価を行うことでその可能性を定量的に示すことを目的としている。最近では、世界中において自動運転車両が一般化しつつあり、特に道路、路側の建造物、および交通利用者をネットワーク接続して交通安全の向上や交通管理の最適化などの検討が急速に進みつつある。しかし、ITSでは個人や位置、自動車個体そのものを特定しうるID等プライバシ情報がやり取りされるため、比較して機微性の高い情報を秘匿する必要があるがその技術面においては未だ不十分な段階である。そこで研究提案者は、過去に楕円曲線上の点の集合をベースとした演算としてペアリング暗号として知られる小標数の有限体を定義体に持つ超特異曲線上のηTペアリングをベースとしたITS向けに最適化した認証プロトコルを設計し、プロトタイプを実装した。その結果、自動車の安全上の観点から車載CPUは自動車制御以外に用いることができないよう独立に動作させる必要があることから、ITS向け専用の計算リソースとメモリが必要になり、以下に示す研究項目を設定した。1. 車載するCPUとメモリが搭載された計算リソースを安定的に動作させる電力及び排熱・車載スペース等、車載により制約された条件において可能な限り高速な認証プロトコルを設計、実装。2. 車載CPUおよびデバイスと接続されるI/Oバスを安定的に動作させるため、動作状況に応じてDC/DCコンバータを制御させることで直流電源の安定性を向上させる電源管理機構を設計、実装。3.自動車専用ECUと、速度計や回転数計等の情報サービスを提供するデバイス間との通信秘匿性(中間者攻撃対策等)対策としての電気的特性の観測、検証。これによりITS向けに適した認証手法に関して1つの示唆を得た。
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