2020 Fiscal Year Research-status Report
複素数を用いたリンク解析による情報検索アルゴリズム研究
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20K11856
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Research Institution | Nanzan University |
Principal Investigator |
杉原 桂太 南山大学, 理工学部, 講師 (40410758)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
嶋田 創 名古屋大学, 情報基盤センター, 准教授 (60377851)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | PageRank / エルミート隣接行列 |
Outline of Annual Research Achievements |
情報検索のための PageRank はネットワークのリンク解析によるノードへのスコア付与アル ゴリズムとして広く普及している。PageRank には高計算コスト等の問題があり、改良策が盛 んに研究されて来た。従来の改良は当初の PageRank と同じくネットワークの隣接行列を用いる。しかし、PageRank の問題は同行列では根本的には解決されない懸念がある。本年度は、エルミート隣接行列を用いてPageRankの問題点を解決する手法について研究した。具体的には、これまで開発したδ型エルミート中心性はノード A のみが B、C のイン・リンク元でも A から D へリンクの向きに従いリンク数の異なる経路上に B、C が位置すると B と C のスコアが異なる。 この点で PageRank が再現されない問題の解決をグラフ理論、各弱連結部分で最高スコアと なるべきノードを考察する地位分析から検討し、スコアをパラメータで体系的に操作できる ε型エルミート中心性を構築した。さらに、ε型エルミート中心性を基に、発展系であるζ型エルミート中心性を複素平面上のベクトルの操作で構築した。その結果、一定のネットワークにおいてPageRankよりも計算コストが低い手法を開発した。その成果を論文として発表し、特許の国際出願を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
エルミート隣接行列によるノードのランキング手法の開発が進んでいる。
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Strategy for Future Research Activity |
パラメータによる望ましいスコア変化が可能でより計算コストの低い手法を開発する。
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Causes of Carryover |
研究の進行上、次年度使用額が生じた。その額は研究の遂行のために使用する。
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