2020 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
20K11892
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Research Institution | The University of Aizu |
Principal Investigator |
愼 重弼 会津大学, コンピュータ理工学部, 教授 (40315677)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安村 明 熊本大学, 大学院人文社会科学研究部(文), 准教授 (60723468)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 発達障害 / 書字認識 / 機械学習 / 個別画情報 / 画間相互情報 |
Outline of Annual Research Achievements |
発達障害は、障害者基本法によると、学習障害(Learning Disabilities: LD)、注意欠陥多動性障害(Attention-Deficit/Hyperactivity Disorder: ADHD)、自閉症スペクトラム障害(Autism Spectrum Disorder: ASD)等を指す。LDとは、知的な能力の遅れがないにも関わらず読みの問題を抱えていたり、計算することが苦手であったりといった特徴がある。一方、ADHDは不注意、多動、衝動といった症状をもち、ASDはこだわりやコミュニケーションの問題といった行動上の問題を有するのが特徴的である。本研究は、書字から神経発達障害群(発達障害)を識別するための自動書字認識システムの開発を目的とする。発達障害では、字形バランスの悪さや筆圧の過度な強弱などの書字の特異性が示唆されているが、書字から発達障害を識別するためのシステムはこれまでに存在していない。本研究では、発達障害を対象とした研究および書字識別システム開発の経験を活用し、書字のどのような特徴が発達障害の特異性と関連しているのかを明らかにすることで、新たに書字によって得られたデータから発達障害を自動識別することができるシステムを開発する。本システムは、学校などにおける発達障害児のスクリーニング検査として非常に有用性の高いシステムとして用いることができる。現在のシステムの開発とデータ収集を行っている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
システムの開発とデータ収集をことを行った。本研究では、これまでに報告されてきた文字の形状の悪さや筆圧の不適切さといった発達障害児の特徴に加え、書字時間、文字サイズ、文字の角度といった他の定量的な評価値も調査する。そのために、手書き文字のデジタルデータを収集する方法として、ペンタブレットを用いる。流れは以下のようになる。まず、決められた日本語の文字や図形が表示されるので、それを子供になぞらせたり、書かせたりする。そこから、書字時間、筆圧、書字座標、ペンの水平軸の傾き、ペンの垂直軸の傾きの6次元データを時系列に得ることができる。
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Strategy for Future Research Activity |
発達障害を特定するための定量的な特徴の抽出を行う。集められたデータから、発達障害の特異性を即座に計算することができる。個別画情報や画間相互情報などの幾何学的特徴から、文字と図形の形状のバランスがわかる。また、画の位置関係や、画の長さの関係などの画間相互情報と、形状の変化や座標の位置や動きなどの個別画情報が計算される。これらのことを進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
コロナ感染予防のため、データ収集、実験、および出張は次年度以降に行うことになったため、次年度使用額が生じた。次年度ではデータ収集、実験、および出張をコロナ感染の状況を見ながら、実施する予定である。
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