2021 Fiscal Year Research-status Report
Study on high safety human interface based on measurement of brain function during transient cerebral hypoperfusion
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20K11902
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
石橋 圭太 千葉大学, デザイン・リサーチ・インスティテュート, 准教授 (40325569)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤間 章英 前橋工科大学, 工学部, 助教 (00847733)
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Project Period (FY) |
2020-04-01 – 2023-03-31
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Keywords | 脳血流調節 / 脳機能 / ヒューマンインタフェース / 事象関連電位 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は,より安全性の高いヒューマンインタフェースを考察するために,ユーザーの脳機能が十全に保たれていない状態に注目し,ヒューマンエラーにつながる潜在的な要因を明らかにすることを目的としている。この状態を模擬するために,本課題では,立ちくらみ様の一過性の脳血流低下時の脳機能の変化に注目し,簡便に高い再現性で脳血流の低下させることが可能な,正弦波下半身陰圧負荷(SLBP)を用い,SLBP時の脳血流の変動に対して脳機能がどのように変化するのかについて脳血流と脳波の同時計測から明らかにする。 2021年度は,SLBP時の高次脳機能の反応を見るために,刺激反応適合性タスクに対する事象関連電位(ERP)から検討を行う計画であったが,コロナ禍にあって十分な被験者実験を行うことができなかった。このため2021年度は,被験者実験以外の検討として,主にERPのプロトコル設計と刺激提示装置の刷新を行った。ここではERP測定時の刺激反応適合性タスクを高い時間分解能で行うため,一般的に用いられる通常のパーソナルコンピュータと液晶ディスプレイによる垂直同期周波数の制約を受ける刺激提示ではなく,マイコン制御によるマトリクスLEDを用いた刺激提示と提示タイミングの同期信号となるトリガー出力からなるシステムを構築した。 今後,SLBPが高次脳機能へ及ぼす影響についてこれらの装置を用いて,高い時間分解能による高精度な刺激提示により検討を行う予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
コロナ禍にあって,十分な被験者実験を行うことができなかったため,SLBP時の事象関連電位(ERP)による検討を行う計画は進んでいない。一方で,従来よりも高い時間分解能で刺激反応適合性タスクを行うシステムを構築できたため,今後,より自由度の高いERPのプロトコルで実験を行う。
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Strategy for Future Research Activity |
コロナ禍にあって,十分な被験者実験を行うことができなかったため,実験環境の整備を中心に行ってきたが,確実に研究計画を遂行するために,研究期間を1年延長し,2024年3月とすることを検討する。今後2年間で予定していた研究の主要部分は実施できると考える。
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Causes of Carryover |
海外の研究協力者との研究打ち合わせを行う予定であったが,コロナ禍にあって出張が制限されたため,旅費の執行がなかった。これらは,次年度使用を想定している。
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